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国際市場での生き残りかけ、各業界で高まる再編機運 「官主導」再編では歪み露呈も

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造船業界の新たな再編の軸

 14年、国内の造船会社の受注がゼロになり、つくる船がなくなる–「造船業界の2014年問題」として、世界不況と円高の影響で受注がゼロになるという悲観的な見通しが、13年夏ごろまで広がっていた。造船業界は00年代半ばから続いた海運・造船バブルが終わり、新造船の受注量は急減。一方で韓国のみならず、中国勢の台頭が著しかった。13年の受注シェアは中国42.4%、韓国35.4%だったのに対し、日本は13.2%にとどまった。

 ところが安倍政権誕生後の円高是正で海外から受注できる環境が整い、受注ゼロどころか14年は受注量が例年より増加する見込みとなった。とはいえ、世界的に供給力が新造船の需要を大きく上回っている状態は続くため、業界としては再編の必要に迫られている。13年春には、川崎重工業と三井造船の合併交渉が表面化した。三井造船は先行きが厳しい造船を主力とするため、川重側の役員の大半が合併に反対。合併推進派の社長らが解任される事態となり、合併交渉は白紙に戻った。

 造船業界の新たな再編の軸と目されているのがIHIだ。IHIは13年1月、造船子会社をJFEホールディングスの造船子会社と統合させ、国内2位のジャパンマリンユナイテッド(JMU)が発足したが、これに続くM&Aの標的が三井造船だ。IHIはブラジルの新興造船会社に経営参画して掘削船などの海洋資源分野に進出するが、そのブラジルで海洋資源開発で先行しているのが三井造船の子会社である三井海洋開発だ。三井海洋開発がJMUに合流し、今後の成長が期待できる海洋分野にIHIと三井造船が経営資源を集中させるというのが、新しい再編のシナリオである。
(文=編集部)

BusinessJournal編集部

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