三井住友銀行員が語る「エリート銀行員のトンデモ実態と“癖”」
『FAXの不作為でございまして……。弊社としてはなんの落ち度もございませんので。そろそろ閉店の時間となりますので、明日、再度、お送りいたします――』
ユニークな顧客層の多い地域性で、こうした対応は、余計トラブルの原因となります。周囲の予測通り、顧客の怒りは頂点に達したようで『上司に代われ!』と言ってきた。しかし、この代わった上司が、トラブルをさらに大きくしました」(A氏)
さらに火に油を注ぐ副支店長
女性行員に代わって電話口に出たのは、これまたエリート風を吹かせることで知られた副支店長だった。電話口では、ビジネスライクな対応をしているが、傍から見ていても、どうもうまくコミュニケーションが取れていない様子がうかがえる。そしてついに副支店長は、次にように言い放ったという。
「大きな声を出さない! 仕方ないでしょう。FAX、機械の調子が悪かったんだから。え? では、何か景品でもお付けしましょうか? 何? 支店長出せ? まあ、支店長に電話されるのはご自由ですが、支店長がお会いになるかどうかはわかりませんよ」
これで、さらに顧客の怒りは激しくなったのだろう。何やら電話越しに言い争っている様子がわかる。それでも副支店長は、この顧客との話をうまく治めようとしたのだろう、こう言って電話を切った。
「それではお客様。私の言動についてお詫びいたします。書類については私の責任でなんとかいたしますので。もう結構です。ただ、やはり支店長をお詫びに行かせることはかないません。ですが“支店長代理”なら、そちらに直接お詫びに伺わせることは可能でございます。副支店長の私とは違い“支店長代理”でございますので。それで治めて頂けませんでしょうか。では……」
支店長代理のランクは課長以下?
世間の多くの人は、銀行員の肩書はよくわからない。支店で一番偉いのが支店長というのはわかるが、では、副支店長と支店長代理では、どちらが偉いのだろうか?
「支店のトップは支店長、副支店長は支店のナンバー2です。支店長代理というのは、中間管理職で、副支店長よりもかなり格下。一般企業でいう課長代理くらいの役職ですね。とはいえ顧客側からみて支店長代理という肩書だと、ちょっと偉い人が対応してくれたと喜ばれるので、多くの銀行ではこの肩書にしている」(A氏)
パート女性行員の些細なミスから生じたトラブルに巻き込まれた顧客からみれば、支店長代理といえば“支店長の代理”、つまり副支店長よりも偉い人が詫びに来たと思ったことだろう。
顧客側は、まんまとアメをしゃぶらされたといったところか。いかにも銀行員らしい“したたかさ”がうかがえる話である。
エリート行員の隠された“癖”
さて、このエリート風を吹かせた対応の副支店長とパート女性行員は、「確たる証拠はないが、もしかしたら男女の関係にあるのかな」(A氏)と周囲が疑うほどの仲のよさだったという。エリート風を吹かしつつ女性を口説くのが、三井住友銀行員なのだろうか?