担当者 そういったことはございません。私どもをフランチャイジー、加盟店をフランチャイザーと呼ぶのですが、フランチャイジーはあくまでシステムやキャンペーンを用意、提供するだけで、そのキャンペーン等にどう取り組むかはフランチャイザーそれぞれの営業計画に則ってやってもらうというかたちです。
――では、加入者を増やしたアルバイトに、オーナーがインセンティブを支払っている可能性はあるのでしょうか。
担当者 店舗によっては、支払われている可能性はあります。各々独立した事業主が経営しておりまして、個々店がそれぞれ一般の会社みたいなものですので。
――本部から、nanacoカード勧誘のノルマみたいなものはないということでしょうか。
担当者 そうですね。こちらから強制することはないです。
個人情報は厳重に管理
――入会時に個人情報を記入しますが、登録された情報の管理は大丈夫なのでしょうか?
担当者 加入時にお客様に名前と生年月日、緊急時のご連絡先は記入していただきますが、それらの個人情報は一切店舗には残らず、セブン・カードサービスという別会社で厳重なセキュリティのもと管理されております。仮に紛失したとしても被害はチャージされている金額のみとなりますし、再び発行手数料はかかってしまいますが、新たに発行したカードへポイントを移行することも可能です。
――やはり、とりあえず店舗に勧誘をやめさせることはできないということでしょうか。
担当者 こちらでいただいた内容を、お客様の声ということで、店舗の経営者にお伝えすることは可能ですが、方針を変えるかどうかはオーナーの判断によります。
――ありがとうございました。
本部が店舗内のオペレーションを細かくマニュアルなどで規定しているのかと思いきや、個々のオーナーに委ねられている部分が大きいようだ。それゆえ、nanacoカードの勧め方も店舗によって差異が出てくる。nanacoカードを持っていることで、客がセブンに足を運ぶ確率が上がるわけだから、店舗としてはカード入会者を増やしたい気持ちは納得できる。
ちなみにセブン本部に話を聞いた数日後に、あるセブン店舗に行ったところ、レジで店員に「nanacoカード、お持ちでしたらご提示お願いします」という案内をされた。これが、客が不必要な返答をする必要なく、nanacoカードの出し忘れもないベストな声掛けだと妙に感心した。
(文=A4studio)