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ネットイヤーグループCEO・石黒不二代

上場”狂騒”裏で、結局Facebookは損or得した?

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米フェイスブックIPOの波紋-上場予備軍に計画見直し迫る – Bloomberg(6月1日)

 結局、FacebookのIPOに関して当事者であるFacebook社と幹事証券の行いに落ち度があったにせよなかったにせよ、その関連市場や関連会社に影響が及びます。これは、ライブドア事件が新興市場全体の信用を下げてしまったこと(いまだにまったく回復していない)、コンプガチャ問題でネット系全般が下げたこと(まったく関係ないのに……)と同じです。もちろん、各社の株価は、リーマン破綻や現在の欧州危機など、全体の外部環境に大きく左右されます。IPO後1年間、米企業の株価を追うのが「ブルームバーグIPO指数」ですが、この月間パフォーマンスがリーマン破綻以降で最悪となったとのこと。

 欧州危機にFacebookのIPOが拍車をかけたものと思われます。そのため、IPO計画を棚上げする会社がちらほら現れ始めました。カヤック・ソフトウエアやロシアのSNS会社のフコンタクチェなど、少なくとも世界で13社がIPO計画を撤回または延期しています。

フェイスブックIPO後の2つの驚き、シリコンバレー的”見方” – PC online(5月23日)

 さらに余談ですが、シリコンバレー在住の瀧口さんが、CEOのZuckerberg氏がIPOの翌日になぜ結婚したかを解いていらっしゃいます。シリコンバレーのテク系セレブリティーにとっては、離婚時の財産分与は頭痛ネタ。これはバレーの常識です(笑)。

米Facebook、IPO公募価格を38ドルに設定、160億ドルを調達 – マイナビニュース(5月18日)

 さて、FacebookのIPOの思惑はずれ、市場への悪影響、訴訟と悪いことばかり報道されていますが、忘れてはならないことがひとつあります。それは、FacebookのIPOでの調達額。公開前にマイナビニュースでも報じているように、公開価格38ドルと決まった時点で、FacebookのIPOによる資金調達額は160億ドルになりました。2004年に上場したGoogleは調達額が16億7000万ドルです。約10倍の資金を得たことになります。IPOの主要目的は資金調達。Facebookが、大きなアドバンテージを得たのは変わりない事実です。

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●石黒不二代(いしぐろ・ふじよ)
:ネットイヤーグループ株式会社 代表取締役社長 兼 CEO
 国内メーカー、外資系の投資銀行やジュエリーブランドを経て、米スタンフォード大学ビジネススクールに留学。MBAを取得後は、シリコンバレーでコンサルティング会社を起業し、大手電機メーカーや自動車メーカーを顧客に持つなど、瞬く間に軌道にのせた。その後、ネットイヤーグループ創業に参画し、わずか10年で年間売上高35億円、大手グローバル企業を中心とする150以上の顧客を持つまでに成長させる一方、経済産業省IT経営戦略会議委員などの公職も務めている。

BusinessJournal編集部

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