(「週刊スパ」<扶桑社/6月26日号>)
1.海外に投資をしてはいけません
広がる「日本脱出」、個人マネーは安全求め海外へ – REUTERS(5月30日)
まあ、証券会社や銀行は儲かるので、今や外に資産を逃がさないと危ないですよ、と煽るわけです。お若い方はご存じないでしょうが、日本財政破たん論というのが過去にも何回もありまして、その度にこういう輩が出てきて外貨預金かなんかが流行るわけですね。
一番最近では02年に日本の格付けがアフリカの最貧国・ボツワナと同じにされてしまい、財務省が直々に抗議をしたという経緯がある。
今は消費税を上げたくて仕方ないので、一切口をつぐんでいるのがムカつきますが、当時、財務省は黒田東彦財務官の名前で異例の意見書、というものを出して反論しています。
その中で財務省は
「日本は世界最大の貯蓄超過国であり、国債はほとんど国内で極めて低金利で安定的に消化されている。また日本は世界最大の経常黒字国であり、外貨準備も世界最高である」
「日米先進国における自国通貨建て国債のデフォルトは考えられず、デフォルトとしていかなる事態を想定しているのか」
と憤然と反論しているわけです。
現在、日本経済破綻論があちこちから出てくるわけですが、この02年の意見書に書いてあることで、何か変わったことがあるかといえば、1か所だけ。外貨準備高の世界一は中国になり、日本は二番目になったということだけ。しかし、02年当時の外貨準備高はせいぜい4000億ドル、現在の1兆ドルの半分以下だったことをお忘れなく。
もし財務省の言っていることが正しければ、日本経済は破たんしません。自分たちでそう言ってるんだからね。でも今は消費税上げたいから言わないの。
怒りましょう、みなさん!
ということで当時もし焦ってドル建て、ユーロ建てにしていたら、預金は今半分以下になっていますし、間違ってブラジルレアルなんかにしていたら5分の1くらいになっていましたね。
それでも海外投資、まだやりますか(笑)。
2.大飯原発再稼働
大飯再稼働:関西電力が作業着手…7月初めにも発電開始 – 毎日jp(6月16日)
ブログで、「今年の夏、おそらく関電は間違いなく停電させて、熱中症の老人が次々と救急車で運ばれるシーンをワイドショーがたれ流し、頼むから原発を再稼働してくれ、という世論に誘導するに違いない」と書いたら、「老人に死ねといって煽るのか!」というわけのわからんコメントがたくさん来た。きっと関電の社員に違いない(笑)。