フェイスブックの上場で損失が出たとして、アメリカでは同社や証券会社を相手取り、集団訴訟なども起こっているようです。アメリカの証券会社ですから、そうした訴訟があっても、決して驚きではないです。投資銀行や証券会社がフェアに情報を出してくれると思っている人がいたら、それは無邪気過ぎます。当然、「割り増してきているな」ぐらいは織り込まないと。投資判断というのは自分でやるべきです。ある市場関係者は、「株の需給が悪くて、売りがたくさん出過ぎているから値崩れしているけど、ある程度需給が収まってきたら、しかるべき価格に落ち着くのではないか」と言っていました。
出世街道を降りる独身者たち ワーク・ライフ・バランスは既婚者だけの問題ではない – ウォール・ストリート・ジャーナル(5月24日)
この問題は単独で取り上げるべきではなくて、大きな社会の変化の中で理解すべきではないかなと思います。それは、「いつまでも成長し続けられない」という現実です。昔はとにかく成長することが幸せだったという時代もありましたが、今は、低成長時代とか、物が飽和しているとか言われているわけで、何をもって人生の成功とするかは個人個人の価値観によります。
これは「独身」か「既婚」か? などという問題ではありません。「企業」と「従業員」という観点でみてみると、
「個人が何をもって幸せと感じるのか?」
「企業としてどういうふうにすべきか?」
と、いろんな論点が出てきます。しばらくは、新しい成熟した資本主義がどこに辿りつくのだろうか? というような話です。このような悩みは先進国であれば、みな同じように抱えていると思います。
“河本準一・生活保護不正受給疑惑”に切り込んだ、片山さつきの狙い – Business Journal(5月16日)
生活保護は今、大阪市の橋下市長も頑張っておられますが、すごく難しい問題だと思います。それを必要としている人もたくさんいるわけですから。一方で、いわゆる不正な利益を得ている人たちとかモラルハザードで働いていない人たちもいっぱいいるわけです。政治的に一番難しい問題ですから、そこにどのように橋下市長が食い込んでいくのか、注目すべきだと思っています。
そこで成果を上げることができたら、それは1つの実績だと思います。弱い人たちを守りながら、必ずしも必要でない人たちの受給を減らすという意味では、明らかに限られた財政の中で、なかなか切りこむことができない社会保障費の節約につながることですから。橋下氏の取り組みを、応援していきたいと思います。
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グーグル、MS、AOL、フェイスブック…IT業界に勃発の”特許戦争”●岩瀬大輔(いわせ・だいすけ)
:ライフネット生命保険株式会社代表取締役副社長
東大法学部在学中に司法試験に合格するも、卒業後はボストン・コンサルティング・グループや投資ファンド会社を経てハーバード大学ビジネススクールに留学。同大学でMBAを取得し、上位5%の成績で卒業後は、戦後初の独立系生命保険会社・ライフネット生命保険の設立に参画。現在は同社代表取締役副社長を務める傍ら、2010年世界経済フォーラム(ダボス会議)「ヤング・グローバル・リーダーズ2010」にも選出され、毎年同会議に出席している。