岩瀬大輔「超若手経営陣が率いるヤフーのスゴさ」

増税法案8月上旬成立も＝民主、造反にらみ採決判断 – 時事通信（7月6日）

　消費税については、賛成・反対いろんな意見があっていいと思いますが、賛成派・反対派いずれにも共通しているのは、行政のムダを削減しなくてはいけないとか、国会議員の定数削減が必要であるということで、それをやらないでいいと言っている人はいないんです。私個人としては、消費税は増税しなくてはいけないと思っていますが、増税の前に、行政のムダや国会議員の定数を削減することに固執してしまうのは、あまり賛成できない。それを言い訳として、結局増税できないままタイミングが遅れてしまうということになるからです。

　私は政府の「事業仕分け」のお手伝いをしていたのでよくわかるのですが、財政が再建できるほどの「無駄」というのは、ないと思います。国の予算が92兆円で税収が40兆円ですが、歳出を92兆円から40兆円に減らすのは、相当難しい。予算の中で圧倒的に多いのは医療・社会保障なので、より効率的に給付の仕方を考えると同時に、やはり税金は上げざるを得ない。それは、「誰がお年寄りの医療と年金を保障するのか？」という問題なんですね。消費税は、薄く広くお年寄りも負担するわけですから、消費税を上げていくことは、みんなでみんなの医療・年金を支えていくことになる。ただし、低所得者向けの配慮は別途必要です。

　テレビや新聞の報道を見ていると、ついつい当事者意識を失いがちで、「消費税はけしからん」という声が強くなりがちです。誰だって税金が増えるのはいやだとしても、将来もっと負担が増えるであろう医療・年金を、社会全体で負担しようということですから、当事者意識をもって、このような問題を考えていくべきではないでしょうか。

金融庁「標準利率」12年ぶり引き下げへ　生命保険料値上げの可能性 – フジサンケイ　ビジネスアイ（6月27日）

　長引く低金利の結果、保険料が値上げされる可能性があります。その仕組みについてお話ししましょう。生命保険は、契約者から先にお金を預かって、長期で運用して保険金で支払う金融商品です。そのため、運用期間に対して一定の利回りを計算して、保険料を設定しているんです。ですので、保険料をいただく時に1.5％の利回りであったものが、1％の利回りとなってしまうと、同額の保険金を支払うためには、保険料を少し多めにいただかなくてはならなくなるのです。それが保険料の値上げということです。