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しかも、その女とは創業当時「20年後に成人となる子どもたち」。藤田氏は「米と魚を食べてきた2000年来の日本人の食習慣」を子どもたちから変革していこうと考えたのだ。米国の「マクダーネルズ」という名称を日本風の「マクドナルド」に変更し、イメージ広告を惜しみもなく展開した。
「それから25年、マクドナルドは、毎年、売り上げ高を更新して上昇一途の快進撃を続けている。25年前にハンバーガーを初めて食べた女の子が、いまは母親となって、子どもたちと一緒にハンバーガーを食べているのである」とあり、藤田氏の長期大戦略が見事に成功したわけだ。マクドナルドの13年度の広告・販促費は年間138億円に上っている(ちなみにこの金額は、スターバックスコーヒージャパンのそれの約10倍にも上る)。
最近のマクドナルドはファミリー層を狙い始めているが、実はこの戦略は藤田氏が築いた「女」と「口」を狙う長期大戦略の延長線上にあるものなのだ。
(文=松井克明CFP)
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