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この動きは個人投資家にとっても同様で、「ダイヤモンド」(9月27日号)の記事『富裕層がこぞって“福岡行脚” 不動産市況に“ピークの予兆”』では、東京ではすでに適正な価格で買えるものがない状況が続いているという。
「少し前まで、都心で駅から徒歩圏でも表面利回り7.5~8%という収益物件もあったが、現在は価格が高騰。今その利回りを確保するためには、都内の江戸川区、神奈川県の横浜市など、都心から周辺部の物件へと移っている」(同記事より)
さらに収益物件(投資用不動産)を求めて、福岡市が熱視線を集めている。東京から収益物件を求めにくる動きが過熱しているのだという。
「第一に、福岡市が大都市でも一、二を争う人口流入が続いていることがある。昨年5月には人口が150万人を突破、政令指定都市では京都市を抜いて6番目に浮上し、神戸市に迫る。第二に、地理的に近い中国人や台湾人も物件取得に意欲を燃やす」(同)といい、過熱しやすい環境になっているのだ。
しかし、めざとい投資家は「すでに不動産を売り始めている」という声も聞こえてきており、市況のピークが近づいているかもしれない、という警鐘も鳴らす。
冒頭で紹介した「東洋経済」でも不動産市場は「熱気はあるが、かなり慎重な姿勢」で07~08年ごろに到来した「ミニバブル」のような異常な過熱感がないために、「静かなる熱狂」と評している。
経済誌両誌とも、過熱する不動産業界を比較的冷めた目で見ているのが特徴的だ。
(文=松井克明/CFP)
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