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田中俊之「生きづらい中年男のための処方箋」

「ポジティブ=正しい」「なんでも美談」「無駄=悪」は間違い…人生を不幸にする!

構成=編集部

田中 みんな、自尊心のよりどころにしたいんでしょうね。そういう話ですと、事件などが起きた時、一斉に識者がわかったようなことを言いだす光景もおかしいと思います。まだわからないことが多いなかで「俺はちゃんとわかってる」という感じで「この本質はこうだ」と無責任に言っておいて、間違っても謝らないですから。

 もちろん、競争が必要な時もありますが、特に男性はその癖が抜けないので、どんな時でもマウンティングをしてくるようになった感じはありますね。でも、男爵のように「勝った」「負けた」を抜きにしてラジオを続けるのは、自分の価値観で仕事と向き合うことにつながります。

山田 それは、大事なことなのかもしれないですね。

田中 一般の中年男性たちが「毎日つまらない」と思う背景には、「やりがいのなさ」「なんのために仕事をやっているのかわからない」という要素の占める割合が大きい。でも、そういう人たちでも、自分の姿勢や視点次第で、やりたいことや幸せを見つけることができる。今回のお話のなかに、そのヒントが多くあったのではないかと思います。男爵、貴重なお話をありがとうございました!
(構成=編集部)

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『不自由な男たち その生きづらさは、どこから来るのか』 男は不自由だ。子どもの頃から何かを成し遂げるべく競争するように育てられ、働くのが当たり前のように求められてきた。では、定年を迎えたら解放されるのか。否、「年収一千万の俺」「部長の俺」ではなくなったとき、「俺って何だったんだろう」と突然、喪失感と虚無感に襲われ、趣味の世界ですら、やおら競争を始めてしまうのだ。本書は、タレント・エッセイストとして活躍する小島慶子と、男性学の専門家・田中俊之が、さまざまなテーマで男の生きづらさについて議論する。男が変わることで、女も変わる。男女はコインの裏表(うらおもて)なのだ。 amazon_associate_logo.jpg

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