8月時点で、国内総店舗数を2万1115店舗まで拡大させている大手コンビニエンスストアチェーン店セブン-イレブン。ローソンは2月末時点で1万4476店舗、ファミリーマートは8月31日時点で1万6642店舗となっており、セブンは競合相手を大きく引き離している。
最近の業績を見てみると、8月の既存店売上は前年同月比96.9%、客数は前年同月比92.7%。今夏は新型コロナウイルスの新規感染者が急激に増加したこともあってか、少々売上は落ち込んだようだ。
そんなセブンのPB「セブンプレミアム」からは、今年も秋の新作商品が続々と登場している。しかし、味のクオリティが高いと評判のいいセブンだが、さまざまな理由からなかにはあまりおすすめできない商品もちらほら……。そこで今回は、この秋の“要注意?”セブン商品5選をピックアップし、紹介していく。
バター香るたらこスパゲティ/429円(税込、以下同)
たっぷりのたらことバターが食欲をそそる「バター香るたらこスパゲティ」。パスタ商品のなかでも、たらこスパゲティは定番商品であり、質の高いものも多い。しかし、このセブンの商品は購入する際、少々気をつけなければいけない。
問題はバター。率直に言って、バターの量が多すぎるためか、主役であるたらこの風味があまり感じられないのである。食べすすめていくとたらこの味がしないだけでなく、バターのくどさが目立っていった。
商品名は「バター香るたらこスパゲティ」となっているが、バターが香るというレベルではなく、商品自体の足を引っ張ってしまっている印象さえある。組み合わせ自体は間違いなく美味しいし、バター好きの方にとっては美味と感じるだろうが、たらこ好きの方には要注意商品かもしれない。
お芋とりんごの秋パフェ/321円
秋の新作スイーツとして登場した「お芋とりんごの秋パフェ」。上層には素揚げしたさつまいも、白玉、こしあん、さつまいもクリームが乗っており、その下に生クリーム、さつまいもクリーム、底には角切りりんごが入った寒天という層が敷かれている。
パフェというだけあって層のつくりがしっかりしていて、非常に美味しいのだが、少々惜しい部分があった。インパクトの強い素材を多く詰め込みすぎて、全体的に味の統一感がない印象を受けたのだ。さつまいもの味がしたかと思えば、りんごの味もし、その後あんこの味がして……といったように味がバラバラになってしまっている。
さつまいもならさつまいもメインのパフェ、りんごならりんごメインのパフェを食べてみたかったと感じる方も少なくないだろう。味のクオリティは高いので一度食べてみて、リピートするか検討してみてほしい。
イタリア栗の濃厚モンブラン/300円
商品名から美味しそうな雰囲気を漂わせている「イタリア栗の濃厚モンブラン」。栗の濃厚モンブランと聞くと思わず極上スイーツを期待してしまいそうになるが、期待値を上げすぎると少々拍子抜けしてしまう可能性がある。
個人的な感想だが、一口目から想像していたよりも栗の濃厚さはなく、薄く感じられた。栗の味がしないわけではない。ただ、どこか濃厚感が足りないという印象。加えて、モンブラン状に絞られたマロンクリームの口当たりが、軽すぎてまるでスフレのような食感であった。要するに全体的に名前負けしている感があるのだ。
だが、商品自体のつくりはしっかりしていて、モンブラン状のマロンクリームの下には、マロンペースト、マロンムース、ダイス状のスポンジが重ねられている。それぞれ異なった形状のマロンが感じられ、最後まで飽きずに楽しむことができた。一度自分の口に合うかお試ししてみるといいのではないだろうか。
伊藤久右衛門監修 ほうじ茶クレープ/192円
高級茶で名高い京都宇治に店舗を構えるお茶専門店・伊藤久右衛門が監修した「伊藤久右衛門監修 ほうじ茶クレープ」。有名茶屋が監修をしたということもあり、SNSでも販売前から盛りあがりを見せていたが、いざ販売されると評価はイマイチであった。
クレープ生地はもちもち、ほうじ茶クリームもほんのり香って美味しいスイーツに仕上がっているのだが、少々ほうじ茶の味がぼやけているように感じられた。口に含んだときにもっとほうじ茶の風味が効いていてもいいと思ったのだが、生クリームが多めなためか、ほうじ茶のインパクトが想像より薄かったのである。
とはいえ、一流店が監修しているだけあって商品自体は美味しく、上品さも感じられる和スイーツとなっている。ほうじ茶へのこだわりがそれほど強くない方にとっては十分楽しめる商品だろう。
アールグレイ 無糖/100円
セブンプレミアムから発売されている「アールグレイ 無糖」。飲料専門メーカーが販売しているアールグレイよりも安価なため、ついつい手にとってしまうかもしれないが、購入前にこの注意点を知っていただきたい。
注意点とは、この商品に含まれている香料が強すぎるということ。口に含んでからまず香料の香りが口内に広がる。後味にも香料が口内に残り思わず眉をひそめてしまうほど。香りがよく美味しいと思える香料がふわっとする程度ならいいが、茶葉の香りより香料が前に出すぎてしまっているように感じたのだ。そのため、口に張り付く香料の香りに少々不快感を覚える方もいるのではないだろうか。
強い香料が苦手という方は多少値が上がっても、飲料専門メーカーがつくっているアールグレイを購入したほうがいいかもしれない。
人の好みは千差万別のため、今回紹介した5品を美味しいと感じる方ももちろんいるはずだ。この記事を参考にしつつ、実際に自分の舌で味わってみて、リピートするかどうか検討してもいいかもしれない。
(文=A4studio)
※情報は2021年10月1日現在のものです。