“ファストフード店”でありながら、注文を受けてからつくるスタイルで有名な「モスバーガー」。2021年8月末時点で国内に1251店舗を展開し、店舗数も売り上げも国内有数のハンバーガーチェーンとして、素材へのこだわりとつくりたてのおいしさを追求し続けている。
そんなモスバーガーを運営するモスフードサービスは、今年度第1四半期(2021年4~6月)の連結業績で華々しく黒字を収めている。前年同期には4億6300万円もの赤字を出してしまったのだが、今年度は前年同期比プラス16.3%もの売上高をマークし、純利益も7億6000万円とプラスに転じたのだ。
そんなモスバーガーは長年おいしいメニューを展開し、ファンから愛され続けている歴史があるのだが、人によってはおすすめできないメニューも存在する。今回は、そうした要注意商品を4品、独断でピックアップしたので紹介していこう(価格は税込み)。
ソイモスバーガー/390円
「ソイパティ」シリーズのハンバーガーは9種類あり、大豆由来の植物性たんぱくでつくられたハンバーグパティを使ったヘルシーメニューとして人気のシリーズだ。紹介する「ソイモスバーガー」は、定番メニューの「モスバーガー」のパティをソイパティに差し替えたハンバーガーである。
「ソイパティ」は人気シリーズながら、SNSでは商品によって評価が分かれている一面もある。なかでも、本品については“ソイパティの上にミートソースをかける必要性をあまり感じない”“ソイパティがソースに負けて、あまり魅力的ではなかった”といった厳しい声も。
実際に食べてみると、指摘の通り、確かにソイパティの味の個性がミートソースの存在感によって潰されてしまっている印象は否めない。本品の具材豊富な点はもちろん魅力的であり、十分おいしい商品である。しかし、ソイパティそのもののおいしさを味わうには、プレーンな「ソイハンバーガー」や「ソイチーズバーガー」のほうがおすすめだろう。
ダブルとびきりトマト&レタス/720円
続いて紹介するのは、「ダブルとびきりトマト&レタス」。2008年から売り出されている「とびきりハンバーグサンド」は、100%国産の牛肉と豚肉を合い挽きしたパティを使用したシリーズだ。そこにトマトとレタスを贅沢に挟み、さらにパティを2枚乗せた本品は、ジューシーでおいしいと評判の声も多い。
しかし、703kcalもあるメガバーガーがゆえに、漏れてくる不満もある。SNSでは“めちゃくちゃおいしいけど、食べにくいのがリピート意欲を少し削られる”と、仕方ないことなのだが、残念な意見が散見されるのだ。
実食してみると、もちろん味はおいしい。パティが2枚も重なっているにも関わらず、トマトとレタスが十分に入っているため、味がしつこくならない。最後まで飽きることなく食べられる。
しかし、味のバランスこそ抜群に取れているが、前述の通りハンバーガーそのものは非常にアンバランス。食べている最中は、中身がボロボロとこぼれてしまう危険性が常にある。
この体験をしてしまうと、どんなにおいしくても、次は頼む気が失せるというのもわからなくはない。自宅など手や口が汚れても気にならない環境で食べるならいいのだろうが、人目が気になる外出先ではなおのこと躊躇してしまいそうだ。
テリヤキチキンバーガー/380円
3品目の「テリヤキチキンバーガー」は、2019年秋に掲載の『モスバーガー、この秋買ってはいけない商品5選!マックより小さいのに“やたらと高値”』でも紹介したメニューだ。そこでは“食べづらく、手や口の周りがベトベトに汚れる可能性が高い”として、テイクアウトしてアウトドアレジャーで食べるには不向きな商品として紹介した。
今回、SNSで不満としてあがっていたのが、“昔は味の濃さやしつこいくらいの甘辛さ、香ばしさがあったのに、久しぶりに食べたらそれらがなくなっていて全体的にマイルドになっている”といった声だ。
実食してみると、食べた直後もお腹がもたれ気味になる気配はなく、だいぶあっさりとした印象。近年、鶏肉といえば高タンパクでヘルシーな食材として広まりつつある。やはり、テリヤキチキンといえど、今や脂っぽさやしつこさばかりを強調したメニューは時代錯誤なのかもしれない。そうした要素を求める客には、「とびきりハンバーグサンド」シリーズなどの「ダブル」を頼むことをおすすめしたい。
モスの菜摘(なつみ)モス野菜/380円
最後に、「モスの菜摘(なつみ)」シリーズから「モスの菜摘(なつみ)モス野菜」をご紹介。こちらは2020年秋に掲載の『モスバーガー、この秋“イマイチな商品”5選!味がとっ散らかりすぎ、水っぽいシェイク』、2019年春に掲載の『モスバーガー「買ってはいけない商品」5選!大不評で逆に話題、コスパ最悪、温度ぬるい』でも紹介している。
そこでは“全体的に味がパッとせず、ただのバンズ抜きハンバーガーになりうる”“食べづらい”といった声をピックアップ。それに加えて今回は、“レタスの量がたんまりじゃなくてガッカリした”という不満の声を新たに発見した。
いざ実食してみると、確かに“レタスとレタスでサンドしてる感”はもっとあってもいいかも、といった印象。前述した“ただのバンズ抜きハンバーガーになりうる”といった指摘ともつながっており、レタスの量が少ないと「モスの菜摘」のコンセプトが危ぶまれるはず。そうした意味で、人によっては“レタスが少ない”と感じる方もいるだろう。盛り盛りのレタスを期待されている方には、あまりおすすめできない商品だ。
――この秋、モスバーガーの要注意メニューの紹介は以上となる。気を付けるべき点に言及しつつも、本記事は一部の意見をピックアップしただけであり、感じ方は人それぞれだ。ある部分に過敏に反応する方もいるし、そうでない方もいる。あくまで一つの参考として本記事の内容を捉えていただけたら幸いである。
※情報は2021年9月17日現在のものです。
(文=A4studio)