過去にソフトバンクのスマートフォンを契約していた人が、回線を解約した後もなぜかソフトバンクから料金の引き落としがなされているという事例が、いくつか起きているようだ。その原因とは何か。また、こうした事態に陥らないためには、どのようなことに注意すべきなのだろうか。
実は、もうひとつ回線を契約していた
携帯電話の料金の仕組みや契約形態は、以前より複雑でわかりにくいといわれているが、それによるトラブルが何度か起きている。そして最近、インターネットなどでちょっとした話題となったのが、ソフトバンクの回線契約に関するトラブルである。
このトラブルは、いったいどのようなものか、例を挙げて簡単に説明しよう。
ある人が過去にソフトバンクの回線を契約しており、他のキャリアに移るなどの理由でそれを解約した。そこでソフトバンクとの契約は解除されたと思い、しばらく過ごしていたのだが、ある日ふとクレジットカードや銀行口座の明細を確認してみると、いつ頃からかソフトバンクより見覚えのない料金が引き落とされ続けていたというのだ。
引き落とされていた料金は、以前利用していたときの金額とは異なることが多い。それゆえメインの回線とは異なるなんらかの契約が、解約されずに残っていたというのがトラブルの主因となるのだが、なぜこのような事例が多く発生してしまっているのだろうか。
さまざまな事例を確認するに、かつてソフトバンク(2015年3月末まではソフトバンクモバイル)が展開していたキャンペーン施策などによって実はもう1回線契約していたことを、ユーザー側が忘れてしまっていたことが、大きな要因となっているようだ。
例えばソフトバンクは、11~15年頃にかけて実施していたいくつかのキャンペーン施策において、iPhoneやiPadを対象とした「ゼロから定額」という料金プランを提供していた。これは基本的に2年間、月額料金0円から利用できるが、対象デバイスや契約したタイミングなどによって異なるものの、500KB~100MBのデータを通信すると5000円前後の料金がかかるというものであった。サブ回線としてWi-Fiでの運用を前提としたプランといえるだろう。