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「志願したい大学」早稲田が3年連続1位の納得の理由…2位・明治は盤石、3位・青学は躍進

文=長井雄一朗/ライター
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 また、「分野別志願度ランキング」も興味深いものとなった。

「法律・政治」分野では、関東は早大、東海は愛知大学、関西は関大が1位に。「情報」分野は、関東は情報コミュニケーション学部を持つ明大、東海は都市情報学部や理工学部情報工学科を持つ名城大、関西は社会学部を持つ関大が1位となっている。

「観光・コミュニケーション・メディア」分野は、関東は観光学部を持つ立教大学、東海は国際コミュニケーション学部や地域政策学部を持つ愛知大と、語学を軸にしたコミュニケーション領域を多く持つ名古屋外国語大学、関西は社会学部を持つ関大が1位だ。

「工学(建築・土木)」分野では、関東は17年に建築学部を開設した芝浦工業大学、東海は理工学部建築学科を持つ名城大、関西は11年に建築学部を開設した近畿大が1位に輝いている。

日大ブランドは凋落が鮮明に

 昨年、アメリカンフットボール部の騒動が社会問題化した日本大学は、「志願したい大学」で4位から6位に順位を落とし、特に文理別では理系で1位から8位に大幅ダウンした。男女別では、女子が5位から10位に下落している。

 日大といえば「法科の日大」との呼び声が高く、また建築・土木の世界では、東京大学や早大に次ぐ学閥を形成している。しかし、前述の分野別では「法律・政治」で8位、「工学(建築・土木)」では4位にとどまるなど、凋落が明らかとなった。

「去年に比べて、全般的に日大の順位が下がりました。特に、女子と理系のランキングで順位を落としています。学部・学科を新設し、大学全体を売り出している傾向がありますが、大学全体と学部・学科の広報をどう両立させていくかが課題です。工学に限っていえば、建築学部を持っている芝浦工業大の躍進が見て取れます」(同)

 昨年の同調査はアメフト部の問題発覚前であり、騒動後は今回が初の調査となった。その影響も否めないようだ。

「アメフト部のタックルそのものだけでなく、その後のメディア対応やニュースの出方なども影響し、日大は志願者数が減少。すべてのカテゴリーで順位が下がっているので、アメフト部問題の影響はあったでしょう」(同)

 また、日大の今後については、「日大は大規模で活気があって、クラブやサークルが盛んなイメージがある。OBも100万人規模といわれています。教育の中身や学部は揃っているので、それらの伝え方が今後の課題」(同)との見方を示した。

 日本有数のマンモス大学が進学ブランド力を低下させるなか、令和の時代に生き残るのは、どの大学だろうか。

(文=長井雄一朗/ライター)

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