安倍晋三首相にもっとも近い政治ジャーナリストに、とんでもないスキャンダルが浮上した――。
10日発売の「週刊新潮」(新潮社)は、元TBSワシントン支局長で著名な政治ジャーナリストの山口敬之氏が、酒に酔った状態の20代女性に対し性的暴力を加え、凖強姦容疑で逮捕状が発付されたと報じた。同誌によれば、山口氏の逮捕直前に警視庁刑事部長の指示で、逮捕執行が取り消しになったという。
山口氏といえば、昨年に出版された著書『総理』(幻冬舎)がベストセラーとなり、現在ではテレビをはじめとするメディアでの露出も目立つが、経済ジャーナリストが語る。
「『総理』では、いかに山口氏が安倍首相や菅義偉官房長官、麻生太郎財務相などの安倍政権の面々と親しいかを物語るエピソードと、安倍首相礼賛のオンパレードで埋め尽くされており、読んでいて辟易とします。テレビに出演しても、安倍首相と最近電話でこんな話をしたとか、いかに自分は政権の内情に通じているかという自慢話ばかり。政権の御用ジャーナリストである彼を重用するメディアもメディアですが、政治評論どころか政局談義ですらなく、とてもジャーナリズムといえる代物ではありません」
また、アジア情勢に詳しいジャーナリストも語る。
「山口氏は安倍政権がらみの話以外でも、政治全般や朝鮮半島情勢をはじめとする国際情勢についてコメントする場面もみられますが、呆れるほど話の内容に根拠がなく、ただ思いつきで話をしているという印象は否めません」
このように同業者から厳しい評価が聞かれる山口氏だが、政界からの評判も芳しくないという。政治ジャーナリストの朝霞唯夫氏は語る。
「かねてから永田町でも野党はもとより、与党からも山口氏の評判は芳しくありません。あまりにも安倍首相寄りのコメントが際立っているからです。政権寄りのコメントをするジャーナリストはほかにもいるなかで、山口氏は度が過ぎており、一時的には政権から重用されるかもしれませんが、信用はされず、致命的だとみられていました」
また、今回の「新潮」報道について、朝霞氏はこう語る。
「直接面識はありませんが、山口氏の人物像についても、あまりいい評判は聞きません。実は2カ月ほど前、今回の『新潮』記事とは違う女性問題や金銭に絡んだ疑惑もあるような話を耳にしました。今回の記事を読み、第2、第3の矢が出てくることもあるのではないでしょうか。いずれにしても、『新潮』に書かれている内容はあまりにもひどい。もし事実と違うのであれば、しっかり本人が釈明の会見などをするべきだと思います」
山口氏の対応に注目が集まる。
(文=編集部)