菅義偉首相が「Go Toトラベル」の全国一斉停止を発表した直後、東京都中央区銀座の有名ステーキ店「ひらやま」で開いた“忘年会”が物議を醸している。首相官邸が発表したこの日のスケジュールなどによると、菅首相はまず経営者ら約15人と会食。その後、自民党の二階俊博幹事長や俳優の杉良太郎さんら7人で銀座の有名ステーキ店「ひらやま」にはしごしたというのだ。
マスコミ各社や公明党の山口那津男代表らが苦言を呈したものの、加藤勝信官房長官は15日、5人以上の飲食について「感染リスクが高まる」と注意を促している政府対応との整合性を問われ、「5人以上と一律に決めるものではない」と釈明したという(共同通信15日付配信記事『菅首相が「Go To 停止」の夜に二階氏らと5人以上の会食 官房長官「注意払っている」と問題視せず』より)。
会場は当時不倫中だった渡部が推薦する高級ステーキ店
新型コロナウイルス感染症の拡大で日本全国の経済活動が冷え込む中、大阪府では15日、40代と60代の母娘が餓死したという痛ましいニュースが流れた。その一方で、政界、経済界、球界、芸能界のお歴々で高級ステーキを味わっていたというのは対照的だ。ところで、菅首相の忘年会の会場となったステーキ店はどんな店だったのだろうか。同店を知る銀座高級クラブの女性経営者は話す。
「『ひらやま』さんは、銀座・築地界隈で指折りの名店です。『Go Toイート』に参加していて、この間、私も自民党の代議士先生とご一緒しました。『この店は、菅さんも推している』とかいう話をしていました。夜のコースはシェフのおすすめで3万6000円ほど、これにワインをつけて1人計6万円くらいですね。最高級のシャトーブリアンもさることながら、アワビもおいしいお店です。大騒ぎをするような雰囲気のお店ではないので、感染が拡大しないよう皆さん静かに会食なさったんじゃないですか。
政界の方もいらっしゃるようですが、客層は芸能界の方が多いという話です。最近、記者会見で話題になったあの人も常連で、よく見かけたという話を聞きました」
“あの人”とは、誰あろう“多目的トイレ不倫”騒動で活動自粛中のお笑いタレント・渡部建(アンジャッシュ)だ。渡部はグルメブログ芸人としても知られる。渡部は2018年6月22日、自身のブログ『アンジャッシュ 渡部建オフィシャルブログ「アンジャッシュ 渡部建のわたべ歩き」』で、宮崎牛のシャトーブリアンや締め牛すじカレーなどを撮影し、「来ました 宮崎牛のシャトーブリアン!」「締めのカレー 牛すじ、スパイス、ほのかな甘み、最高です!」などとテンション高く解説していた。
前出のクラブ経営の女性は話す。
「ブログの更新はちょうど奥様の佐々木希さんが出産される3カ月前ですから、まさに不倫の渦中というか、おひとりで“自由”にされていた時期ではないでしょうか。やはり、お元気な方は芸能人、政治家問わず、お肉がお好きなんですね」
二階幹事長が推し進める「Go Toトラベル」は一時中止になったが、菅首相イチオシの「Go Toイート」は継続中だ。全国紙記者は「忘年会で同席した二階幹事長は菅首相とほぼ話をせず、野球の話をしていたそうですよ。とりあえず、菅・二階ラインは健在だということを対外的に示したかったのかもしれませんが、空気はよくないですよね」と話す。
菅首相は、自分自身で「Go Toイート」に貢献しようとステーキ店での忘年会を企画したのだろうか。いずれにせよ銀座の名店としては、このような形で注目を集めることは本意ではないだろう。