24日付「文春オンライン」記事は、緊急事態宣言下で飲食店での酒類の提供が禁止され、営業時間も20時までに自粛するよう東京都から要請が出されていた6月某日、計31人の人気YouTuberたちが都内の飲食店に“集結”し、深夜までパーティーに興じていたと報じた。「文春」記事によれば、出席メンバーは酒を飲んで一部の者は泥酔し、カラオケの音などが店外まで響いていたという。
コカ・コーラと東京五輪の「アンバサダー」として契約している「水溜りボンド」(チャンネル登録者414万人)の「トミー」、「アバンティーズ」の「そらちぃ」「ツリメ」が所属する大手YouTuber事務所のUUUMは25日、正式に謝罪コメントを発表。「アバンティーズ」は自身のYouTubeチャンネル上で
「僕らの軽率な行動で、いつも応援してくれているファンの皆さん、また多くの関係者の皆様、そしてメンバーである『りっくん』、ご迷惑をおかけしてしまい、本当にすいませんでした。生活を見直していくこと、みなさんの信用を取り戻すよう、一から出直すつもりです」
と語る動画をアップ。古川優香も、
「皆様に不快な思いをさせてしまったこと、本当に申し訳ございませんでした」
と謝罪する動画を投稿したほか、「中町兄妹」「レイクレ」「へきトラ劇場」「よさこいバンキッシュ」「SPOIR TRIBE-エスポワールトライブ-」なども、続々と謝罪動画をアップしている。
「ヘラヘラ三銃士」の“謝罪動画”
その一方、いまだ沈黙を貫くYoutuberも多いなか、「ヘラヘラ三銃士」の“謝罪動画”が物議をかもしている。
「ヘラヘラ三銃士」は「文春」報道が出た当日の24日、「謝罪。この度は申し訳ございませんでした。」と題する動画を投稿したのだが、パーティーに参加した『さおりん』が、
「炎上パンチ! 喰らったら 謝罪動画あげます定期 うーレッツゴー」
「解除祭りされて大草原 取り返しはつかないから スーツでも来て土下座しとけ」
「酒は飲んでも 飲まれるな 文春砲も待ったなし」
などという歌詞が出てくる曲を歌うという内容。明らかに今回の不祥事をネタにしたものであり、動画のサムネイルにはパーティーに参加した「さおりん」が丸坊主にしたかのようにみえる画像を使用。同チャンネルには批判のコメントが殺到している。
この動画は、視聴回数がすでに235万回にも上っているが(25日20時現在)、このヘラヘラ三銃士とは、どのようなユニットなのか。
「まりな」「ありしゃん」「さおりん」の女性3人で構成され、2018年から本格的にユーチューバーとして活動を展開。チャンネル登録者数は110万人に上り、過去の投稿動画には「初回ホストで会計100万越えて死ぬ。」「【総合格闘技】坂口杏里vsヘラヘラ三銃士」「【ダイエット】体重公開。1週間でどれだけ痩せれるのか?」「まりなが股やらかしました。」など刺激的なタイトルが並び、メンバーが泥酔状態で出演したり、体のナイーブな部分の脱毛をする様子を追ったりと、体当たり的な企画も多数みられる。
また、昨年11月には、元ジャニーズ事務所所属タレントで元NEWSの手越祐也が出演するなど、“ネット著名人”とのコラボも幅広く展開している。
「かつて元ジャニーズJr.の山倉沙瑠芙が、ジャニーズ退所後にSNSでヘラヘラ三銃士の『ありしゃん(長野有里奈)』と交際していた過去を明かしています。また、『まりな』はSnow Manの深澤辰哉のファンであることを公言していますが、2019年12月にYouTube『ジャニーズJr.チャンネル』の動画のオープニングで深澤とラウールが見せたポーズが、ヘラヘラ三銃士のお決まりのポーズと似ているということで、ファンの間では“マネをしたのでは?”と話題に。
そして今回の手越との共演という材料が加わり、ヘラヘラ三銃士とSnow ManやジャニーズのJr.メンバーが私生活で親交があるのではないかと、一部のジャニーズファンたちがザワついているわけです」(週刊誌記者/2020年11月22日付当サイト記事より)
今回の動画を受け、「ヘラヘラ三銃士」のYouTubeチャンネル上には、
<いい年した大人なのに謝罪できないなんてこういう大人にならないように生きて行きます!>
<こういうことができるから、宣言下でもあんな軽率な行動ができたんですね。正直、謝ることもできない大人が表舞台に立ってるなんて、と絶望しています。子供には見せないようにします>
などと、厳しい声が多数寄せられている。
YouTuberの在り方に一石
企業のブランディングや宣伝・広告を手掛けるウェブプロデューサーはいう。
「問題となっている動画には、視聴者に『ヘラヘラ三銃士』のチャンネルに登録させるためのバナーも表示されており、明らかに今回の不祥事を、自分たちのチャンネル登録者数を増やすために利用している。今後の彼女たちの動画再生の増加、つまり“稼ぎ”につながる行為といえますが、事が新型コロナウイルス感染症拡大という人の命にかかわる内容だけに、もし社会的に許されるものではないと判断されれば、YouTube側もなんらかの対応を取る可能性もあります。
これまで、少なくないYouTuberが、地上波のテレビではできないような法的にも倫理的にも“スレスレ”の動画を制作・配信し、それが多くの視聴者をつかみ、広告収入を得てきたわけですが、なかには、それが行き過ぎて不祥事を起こしたり、逮捕されるケースも出てきた。それでも、手を変え品を変えて“YouTubeで食べている”人も多いというのが実情です。
ただ、今回のようなケースが続くと、そうした問題行為を繰り返す人たちがYouTuberとしてお金を稼げるということ自体が、不徳的多数の人が使うプラットフォームの在り方として正しいのか、という議論も出てくるかもしれません。もしそうなった場合、今では“子どものあこがれの職業”にまでなったYouTuberというスタイル・在り方が、大きな曲がり角を迎えることにつながる可能性もあります」
今回の件が、Youtuberたちの今後の活動にどのような影響をおよぼすのだろうか。
(文=編集部)