AKB48「バイトAKB」の元メンバー梅澤愛優香さんが24日、自身の経営する人気ラーメン店へのラーメン評論家の入店拒否を宣言した。この件に関し、朝の情報番組『グッド!モーニング』(テレビ朝日系)が梅澤さんに対するインタビューを実施。その経緯を報道したのだが、今度は入店拒否宣言のきっかけとなったフードジャーナリストのはんつ遠藤氏が28日、自身のブログで梅澤さんに反論したのだ。
しかし、その反論内容が「読むに耐えない」などとTwitter上で炎上している。「はんつ遠藤」というワードは28日午前、Twitterでトレンド入りするなど、事態は混迷を極めている。
泥酔して梅澤さんの”下の体”の写真を撮りまくる
梅澤さんの主張はテレ朝newsが27日公開した記事『【独自】元AKBラーメン店主 評論家入店拒否の理由』で広く明らかにされた。同記事によると、2年ほど前、梅澤さんがはんつ氏の共通の知人を交えて食事をしていた際、酔っていたはんつ氏から以下のような言動を受けたのだという。同記事から一部引用抜粋する。
<梅澤愛優香さん:「『写真を撮らせて下さい』と。そこでお断りしたんですけど、首から下の体だけ写真を撮らせてくれ』という感じで。私がいいと許可も出していないのに、すごく撮られて。結果、その写真はどうなったのかも分からないままですし。女性の私としては、気分が悪くなって、怖いですし、どういうふうに使われるかというのも」
梅澤さんはこれをセクハラと感じ、以来、そのラーメン評論家とは、関わりを絶ったと言います。
しかし、その1年後の去年4月、突然、その評論家がブログに、こんな書き込みをしたというのです。
ラーメン評論家の書き込み:「バイトAKB!!これはヤバい。ここヤバい会社だけど、地元のもう業者にお金払わなくて。さすがに仕事では絡めないラーメン店」
梅澤愛優香さん:「(内装)業者の方へ支払いをしていないとか、あることないこと言われました」「(Q.事実としては?)事実無根なので、全然間違っている情報を書かれた」>
はんつ氏「女、子どもには、手を上げない」?
一方、はんつ氏は自身のブログ上で『梅澤愛優香さんに対する、はんつ遠藤の意見』を公開した。
はんつ氏は「本当は何も言わないつもりだったんです。なんかカッコ悪いじゃないですかー」「あとは『女、子どもには、手を上げない』が、僕の主義。相手が男だったらまた違っただろうけど、女性なんで、男はじっとするものだと」(原文ママ、以下同)などと述べた上で、「でも、同じ質問をいくつかのテレビやネットニュース屋さんからされるのもあって、面倒になってきちゃった。どこかにテンプレートみたいなものを置いて、聞かれたら、『ここを参照してね!』みたいな場所があったほうが楽かな、と。。」などと反論の趣旨を説明。そのうえで、「写真撮影に関して」「ヤバイの書き込みに関して」の2点について、釈明している。
まず、「写真撮影」に関しては、「昼間はそこそこイイ奴なのに(そこそこね)、お酒飲むと泥酔しちゃって豹変というか、飲み始めて30分くらいですぐにダメ人間というか、人格破綻者になっちゃう。トンデモナイことを言いだすし。梅澤さんの件は、まだまだ良いほうですよ。他の女性とか、もっとひどい」と、自身が当時泥酔していた点を強調した。
そのうえで、はんつ氏がFacebook上の友達限定で公開していた記事『人妻シリーズ』(編集部注:はんつ氏のブログによると「人妻と飲みに行くけど、結局、何もない。というシリーズ」)を挙げた上で、「おそらくこの人妻シリーズの写真に使おうと思ったと思われます」と述べた。一方で泥酔していたので、「写真撮った件すら覚えてない」という。
梅澤さんとの会食に関しては、ラーメン関係の業者の知人から、「梅澤さんが会いたいって言っている」と言われ、梅澤さんが経営するラーメン店「麺匠 八雲」2階の鍋料理屋で会ったと釈明。そのうえで次のように主張した。
「不思議というのは、会いたいというから来たので、当然に普通の写真を撮っていいと思ったというか、梅澤さんを撮らないと鍋料理の宣伝もできない、ていうかその前段階で、御社のお店で飲み会だったら普通、店主の写真って撮りません?」
「ヤバい書き込み」はブログではなく鍵付きのFacebook
“中傷”とされる「ヤバい書き込み」に関しては、次のように反論している。
「堀切菖蒲園の『麺匠 八雲』さんを手掛けた内装やさんが、すごく困ってる。工事代金を支払ってくれない。何度もお店に行って梅澤さんにお願いしても『私は分からない』の返答のみ。
そこで、内装業者さんは知り合いのラーメン屋さんに相談。そのラーメン屋さんが僕に相談してきたという流れです」
また、この書き込みはテレ朝の報道にあるような「ブログ」ではなく、「Facebookの友達限定の書き込み」だったと主張している。
一連の説明を経た上で、はんつ氏は「思い起こせば最初のある業者さんから『梅澤さんが会いたいと言ってる』というオファーすら、ウソなんじゃないかと。業者さんが梅澤さんの会社と僕との接点というか、飲み会セッティングしたいために言った、いわゆる『ウソの方便』だったのかも」などと推論した。
さらに、ラーメン評論家になれず、フードジャーナリストになったこと、数年前から「C級ホテル評論家」になったことなど自身の近況にも触れ、「C級ホテル評論家の仕事が増えるといいなぁ」などと述べた。
「はんつ氏の反論そのものがセクハラ」
一連のはんつ氏の反論にTwitter上では以下のような意見が殺到した。
「ひさびさにガチの『読むに堪えない』文章を見た…全部読めたら忍耐力がある。梅澤さん本当にお疲れ様です…」
「内容に対しては特に興味はないんですが、『女、子どもには、手を上げない』をやたらと強調する方は、『本当は女や子どもなんて力で簡単に従わせられるんだよ、それを我慢してやってるんだよ』という暴力性や支配性が滲み出てるのを自覚した方がいいのでは、と思いました」
大手出版社の生活文化関連書籍の女性編集者は、はんつ氏の反論を次のようにばっさり切る。
「『女、子どもには、手を上げない』という暴力的な発想がもとにあるようにも思える考え方や、『人妻シリーズ』という企画を不快に感じました。今回のようなケースでは、この反論そのものがセクハラと取られても仕方がないのではないでしょうか。そもそもフード関連書籍や雑誌企画は、多くの女性読者の獲得を見込んで仕掛けるものです。各版元も今後、はんつ遠藤氏の起用には二の足を踏むのではないでしょうか。
事実がどうだったのかはわかりませんが、はんつ氏の反論は、評論家、ライター、ジャーナリストとして最も大切な事実関係の整理ができていないように感じます。
梅澤さんとの会合が、プライベートだったのか、仕事の延長線上の出来事なのかも、はっきりと書かれていませんが、少なくとも泥酔した上で、やたらと写真を撮影しまくった後に『何があったのか覚えていない』というような“書き手”は正直、危なくてお付き合いできません。
単純に今回の反論を一つの原稿として考えても、各反論や主張に一貫性がなく、誌面で掲載するのは極めて厳しいと言わざるをえません」
(文・構成=編集部)