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18年に史上初めて実現した米朝首脳会談は、1~2月にも2度目が行われるとされている。しかし、非核化をめぐる実務協議は進展しておらず、アメリカは18年12月に人権侵害を理由に金正恩朝鮮労働党委員長の側近である崔竜海党副委員長ら3人を新たな制裁対象に指定するなど、揺さぶりをかけている。本当に2度目の会談が実現するのか否かも含めて、米朝交渉のゆくえも19年の国際社会の大きな関心事だ。
また、日米間では19年から物品貿易協定(TAG)の交渉が始まる。農産品や為替条項の問題がクローズアップされているが、ロバート・ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表と対峙する茂木敏充経済再生担当大臣の手腕が問われるところだろう。
日本を左右する2つの選挙と消費増税
日本にとって19年が歴史的な年になることに異論を挟む人はいないだろう。4月末には天皇譲位が行われ、5月からは新元号が制定される。また、6月には主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)が、9~11月にはラグビーワールドカップが行われる。いずれも、日本で開催されるのは初めてだ。
また、春には統一地方選挙、夏には参議院議員選挙が行われる点も見逃せない。安倍晋三首相は18年9月の自民党総裁選挙で3選を果たし、21年9月までの任期を手に入れたが、この2つの選挙が7年目を迎えた第二次安倍政権の試金石になるといえる。さらにいえば、安倍首相は変わらず20年の新憲法施行を目指しており、そうなれば憲法改正をめぐる国民投票の19年中の実施も自ずと視野に入ってくる。
一方で、10月には消費税率8%から10%への引き上げが予定されており、景気減速および軽減税率導入による混乱などが懸念されている。いまだ再々延期の可能性も残されてはいるが、国民の生活に直結する問題だけに慎重な舵取りが要求されるところだ。
『2019年 アメリカはどこまで中国を崩壊させるか:そして日本が歩む繁栄の道』 中間選挙でアメリカ議会は上院と下院で「ねじれ」状態になった。トランプ政権は民主党と共闘しやすい中国攻撃を加速させていく! 一方の中国は2019年に建国70年記念を迎えるため、メンツとして決して譲歩できない状態だ。2019年は欧州で英国のEU離脱、欧州議会選挙、日本では天皇陛下のご譲位、消費税増税など、国際的に大きなイベントが目白押し。加えて徴用工問題で韓国は墓穴を掘り、朝鮮半島情勢も混沌としていく! 米中は、世界は、アジアはどう変わっていくのか。日本の行方は? 気鋭のエコノミストが分析する!
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