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目からウロコの歯の話

病気や体調不良の原因はなんと「口」?

文=林晋哉/歯科医師
病気や体調不良の原因はなんと「口」?の画像1「Thinkstock」より

 本連載前回記事『肩こりや頭痛の原因は歯?体調不良の原因は「かみ合わせ」の悪さ?』では、かみ合わせの不調和が頭痛、肩こりなどの大きな要因となり、ひいては身体の健康の良し悪しに大きく影響することについて言及しました。そしてこのような認識が広く世間に浸透し違和感のないコンセンサスを得ているものの、かみ合わせの不調和が、なぜ身体症状につながるのかという具体的な話がなかなか聞こえてこないと疑問を述べました。

 今回からは、「かみ合わせの身体への影響の仕方」を体系的にできるだけわかりやすく述べていきたいと思います。

 そこでまず、「健康な命の営み」について考えます。

 健康な命の営みとは、「入れて出す」という単純な循環が滞りなくうまく行われている状態です。

・入れる=吸気(息を吸う)、摂食
・出す=呼気(息を吐く)、排泄、発汗

 命の営みとは、たったこれだけのことであり、健康の源は「入れて出す」という単純な循環が滞りなくうまく機能することです。しかしながら、この循環を滞りなく行うためには、いまだ謎に満ちた人体のすべてと、それを連携し機能させるさまざまなシステムを総動員する必要があります。そして、この入り口に当たる器官は、口と鼻しかありません。両手の人差し指と親指を合わせてつくった三角形だけで、呼吸のための鼻と摂食のための口がすっぽりと収まります。つまり命の源がこの狭い範囲だけに存在します。これを「命のトライアングル」と呼びます。

 この「入れて出す」の入り口の主要機能を担っているのが口なのです。

病気や体調不良の原因はなんと「口」?の画像2命のトライアングル

かみ合わせが狂えば身体に不調を来す

 では、口という器官について考えます。

 皆さんは口について考えたことがあるでしょうか。筆者のような口腔のプロでない限り、今まで口を意識したことなどはないでしょうし、それがごく普通だと思います。

林晋哉/歯科医師

林晋哉/歯科医師

1962年東京生まれ、88年日本大学歯学部卒業、勤務医を経て94年林歯科を開業(歯科医療研究センターを併設)、2014年千代田区平河町に診療所を移転。「自分が受けたい歯科治療」を追求し実践しています。著書は『いい歯医者 悪い歯医者』(講談社+α文庫)、『子どもの歯並びと噛み合わせはこうして育てる』(祥伝社)、『歯医者の言いなりになるな! 正しい歯科治療とインプラントの危険性』(新書判) 、『歯科医は今日も、やりたい放題』(三五館)、『入れ歯になった歯医者が語る「体験的入れ歯論」: -あなたもいつか歯を失う』(パブフル)など多数。

林歯科・歯科医療研究センター

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