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採用面接で嘘をついて入社、バレると解雇や損害賠償!結婚前の嘘、バレても離婚は困難?

文=編集部、協力=渡部貴之/弁護士法人ALG&Associates弁護士
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「定職がある」と嘘で離婚成立も

 一般のビジネスパーソンも、嘘をついていた場合はショーン氏のような憂き目に遭う可能性があるようだ。では、婚姻関係はどうなるのだろうか。学歴や仕事、収入や借金の有無などに関して嘘をついて結婚していた場合、その嘘がバレた時に離婚は成立するのだろうか。

「学歴や職歴を偽っていたのみでは、離婚が認められる可能性は低いと考えられます。そもそも、離婚事由は法律で決められていて、経歴詐称については『婚姻を継続し難い重大な事由』という要件に該当するか否かが問題となります。

 この要件に該当するためには、夫婦の関係が完全に破綻し、回復の見込みがない状況でなければなりません。かかる要件に該当するかの判断の際には、一切の事情を考慮するため、学歴や職歴がまったく影響しないわけではありません。

 しかし、学歴や職歴とは関係なく、お互い愛情を持って接することはできますし、少なくとも通常の夫婦生活を過ごすことはできると考えられます。そのため、経歴を詐称していたからといって、『婚姻を継続し難い重大な事由』に該当するという可能性は低いと考えられます。

 もっとも、実際の生活に支障が出ているのであれば、また別の問題です。例えば、経歴を詐称していた事案ではありませんが、夫が妻の収入を頼りにして定職に就かず、ギャンブルによって生活費を得ようとしている場合や、安易に借金に走って返済を妻に頼るなどした場合には、『婚姻を継続し難い重大な事由』に該当するとした裁判例があります。

 そのため、『定職がある』と言ったにもかかわらず、実際にはなく、かつ定職に就くための努力をしない場合や、多額の借金がある場合などには、離婚が認められる可能性があります」(同)

 就職も婚姻も一生を左右する問題に違いないが、嘘の代償は決して小さくないようだ。
(文=編集部、協力=渡部貴之/弁護士法人ALG&Associates弁護士)

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