人間誰しも、仕草や言葉づかい、考え方にクセがあるもの。
そのクセは、本人の心理状態や考えていることを如実に表しますが、ほとんどの人は自分のクセに無頓着です。
だからこそ、クセについて多少なりとも知識がある人は、そのクセから相手の心理状態を読み取って、対人関係を優位に進めるために利用します。
たとえば、人の話を聞きながら「なるほど」を連発する人がいます。この口癖としての「なるほど」は、その人のある性格を表すようです。
■「なるほど」を連発する人は、実は共感していない。口癖からわかる性格
誰かの意見を聞きながら、先を促す仕草や言葉はいくつかあります。うなずく動作もそうですし、相槌もそうです。「なるほど」も一種の相槌ですが、「なるほど」としきりに言う人が話を理解し、共感しているかというと、まったくそうとは限りません。
『ヤバすぎる心理術』(神岡真司著、ワニブックス刊)によると、この「なるほど」を頻繁に使う人は、人に共感的どころか、自分の意見に固執する頑固な性格の持ち主なのだそう。
もし、あなたの友人や同僚にこの口癖があるとしたら、「なるほど」と言った後に「オレはそうは思わないけどね」と心の中でつぶやいているのかもしれません。
■「一般的には」「常識的には」が口癖の人には要注意!
「これは一般的にはこうだと言われている」「ここは常識的にはこうするべき」というように、「一般的には」「常識的には」などが口癖になっている人もいます。
これらは両方とも、自分の発言に普遍性を持たせるための言葉であり、自分の言うことを信用させたい心理が読み取れます。押しつけがましい性格か、あるいは相手を出し抜きたい願望の強い計略家タイプの人に多い口癖なので、注意しておいて損はありません。
■相手の本音を知りたければ「イスの下」を見ろ
体の動きにも、その人の心理状態が出ます。
手の動きや目の動きなどがそれにあたりますが、心の中で思っている本音がもっとも出やすいのは「足」なのだそうです。
たとえば、向かいに座った人の足先が正面を向いている時は、こちらのことを受け入れようとしている、真面目な気持ちの時。横向きになっていたら、退屈しているか、こちらへの否定的な感情が読み取れるそうです。
股がやや開き、両足が足先でクロスしているなら、心地いいリラックス状態、そして椅子の脚に足を絡めているなら緊張していることがうかがえます。
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手の位置や足の動き、口癖や話し方で、考えていることや性格のかなりの部分が相手に伝わってしまっていると考えると、自分のクセについて一度見直してみたほうがいいかもしれません。
そして、誰かを説得したかったり、頼みごとを引き受けてもらいたかったりする時は、クセについて知識を得て、上手に利用するとうまくいく確率は高くなるはずです。
(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。