自分の能力を高めたいと思いつつ、忙し過ぎて何もできていないという人は少なくないはずだ。
結果を出せる人間は時間の使い方が上手いもの。では、超エリートともいえるエグゼクティブたちが駆使する「時間術」とは一体どんなものだろうか?
20年以上にわたり、7カ国の外国人エグゼクティブたちの秘書として永田美保子氏が執筆した『年収10倍アップの時間術』(永田美保子著、クロスメディア・パブリッシング刊)だ。
本書では、「年収の高い人の代表=エグゼクティブ・役員」と定義づけて、年収が上がることにつながるような行動パターンを「時間の使い方」という視点から分析。その要素を大きく5つの要素に分け、事例を挙げながらわかりやすく解説していく。
■質の高い仕事に結びつける寝る前の3時間
質の高い仕事をするには、質の高い睡眠が必要。エグゼクティブたちももちろん睡眠には気を使う。
まず、寝る3時前には、食事が終わっていることが大前提。アルコール、お茶、コーヒーなどの飲み物もこの時点で終わっていること。仕事もほぼ片付いていて、PCで「明日の準備をしなきゃ」などと新たな作業に取り掛かることはない。
寝る1時間前からは、PCやスマホを一切見ない。また、「ありがとう日記」というその日あった良いことや感謝したいことだけを書く日記を書く人もいるという。10分間程度の瞑想をする人も多い。この時間帯を読書にあてる人も多いそうだ。
昼は熱く働く。だからこそ、夜はクールダウンを心掛けているのだ。
■仕事の質を上げる読書の時間の取り方
では、彼らはどんな読書をしているのか。
今は「本離れ」とも言われているが、永田氏がかつての上司たちを見ていて不思議だったのは「忙しい人ほど本をよく読んでいる」ということだったという。
忙しい毎日に読書の時間を確保する方法は何か。まずは自分の日々の習慣の中で読書の時間の優先順位を上げることからスタートする。そして、通勤時間や寝る前など、一定の時間を決めてその時間は読書「だけ」に集中するのだ。
また、さまざまなジャンルの本を読むことによって、ビジネスに偏りがちな頭脳がリフレッシュされ、新しいアイデアが生まれることもあるだろう。読書で得た知識や話題によって、人との会話も豊かになるので、読書すること自体にも多くの利点がある。
永田氏が見てきたエグゼクティブたちには、さまざまな時間のこだわりがあるようだ。彼らは仕事を行う上で自分にとって何が必要で何が必要でないかを明確に分かっている。
そして、彼らと一般の人に違いがあるとしたら、「人生全般における優先順位の付け方」にあると永田氏は述べる。
人生における優先順位を考えて、時間の使い方を決める。本書からエグゼクティブの時間の使い方や思考法など、参考にすること、取り入れたいこと、何か得るものはあるはずだ。
(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。