街で見かける大きなカバンを背負って自転車で走るウーバーイーツ配達員。
スマートフォンと配達するための自転車やバイク、リュックを購入すれば誰でもすぐ始められるため、フリーで仕事をしている人など、本業の合間にウーバーイーツの配達員を始める人は多い。
■ウーバーイーツ配達員のモチベーションを高める「クエスト」とは?
『アラフォーウーバーイーツ配達員ヘロヘロ日記』(渡辺雅史著、ワニブックス刊)の著者である渡辺雅史氏もライターとウーバーイーツの配達員を兼業している。ラジオファンの間では、TBSラジオ『伊集院光 深夜の馬鹿力』の「構成の渡辺くん」として、同番組の構成作家を20年間担当していたことでもお馴染みの人物である。
不規則で不健康、さらに収入も不安定のライター業で、メタボ、糖尿病、高血圧、脂肪肝などの症状を医者から指摘された渡辺氏は、好きな時間に働くことができ、運動にもなるウーバーイーツの配達員をライターの仕事の合間に始めることに。
本書では、ライターと配達員のハイブリット生活を送る渡辺氏が体験したり、ほかの配達員との雑談で聞いた出来事をまとめた配達員目線の実録エッセイだ。
どんな仕事でも週5日働いていれば、毎日同じ労働に飽きてしまうこともある。ウーバーイーツでは、配達員のモチベーションを上げるために、ウーバーイーツの運営側がRPGゲームのようなボーナスクエストを用意しているという。
月曜日から木曜日までの間に行われる平日クエスト。金曜日から日曜日に行われる週末クエスト。雨の日や注文が集中すると予想される日などに3~4時間限定で行われる緊急クエストの3種類。ちなみに、各クエストの命名は渡辺氏のオリジナルで、正式なものではない。
クエストの内容、ハードルの高さはさまざまで、「25回配達で1820円もらえるクエスト」「70回配達で9490円もらえるクエスト」「100回配達で1万4000円もらえるクエスト」などから、自分で選択し、その週の予定に応じて前日までに受けるクエストを決める。この「自分で決める」ことや選んだ回数によっては1万円以上のボーナスがもらえることがモチベーションになっているという。
コロナの影響で実際に利用したことのある人も多いだろう。そんなウーバーイーツの配達員たちの日常とはどんなものなのか、気になるところも多い。現役配達員の渡辺氏の日々の仕事ぶりを綴った本書から、ウーバーイーツ配達員の実情を垣間みてはどうだろう。(T・N/新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。