誰にでも口癖はあるものだが、「でも」「けど」「だって」「どうせ」といった言葉が多く使いがちなら要注意だ。こういう言葉を多用すると、人間関係がこじれやすいという。
人間関係を良くするポイントは「接続詞」にある。『人間関係が一瞬でよくなる 魔法の接続詞』(谷口敏夫著、扶桑社刊)では、探偵・心理カウンセラーの著者が、コミュニケーションを正しくとるために生み出した法則である「魔法の接続詞」を紹介する。これは実践心理学を基に一人ひとりがラクに生きて幸せになるための法則だ。
■人間関係を好転させる言葉は「そ」から始まる
冒頭にあげた「でも」「けど」「だって」「どうせ」がなぜ人間関係をこじれやすくするのか? なぜなら、この4つの共通点は、どれも否定形の接続詞。これらの言葉のあとには、「できない、無理、やっても仕方ない」といった諦めの言葉が続くことが多い。
そこで、人間関係を180度変えることができるのが「魔法の接続詞」だ。この「魔法の接続詞」は、「そ」のつく言葉でできている「それ」「そう」「そこ」「その」だ。なぜ「あれ」ではなく、「それ」なのか。それは、人とのコミュニケーションの距離において、「それ」は「あれ」ほど遠すぎず、ちょうどいい距離感だからだ。
「それ」「そこ」「その」など、「そ」から始まる「魔法の接続詞」の相づちは、誰かと一緒にいるときに、共通のエリアにある対象や事柄を表す。
たとえば、「それ、いいね」「そこにあるカフェに入ろうよ」というように、2人の距離が近すぎず、遠すぎず、一番心地よい意思疎通ができるのが、「そ」のつく代名詞となる。
相手と同じ時間を共有し、ちょうどいい距離感で親近感がわく言葉だからこそ、「そ」から始まる言葉はコミュニケーションを円滑にしてくれるのだ。
さらに、「魔法の接続詞」とセットで「魔法の言葉」を使うと、より人間関係がスムーズになる。たとえば、嫌なことを打ち明けてくれた友人に「そうなんだ」(魔法の接続詞)のあとには「大変だったねえ」(魔法の言葉)と続けてみよう。
この「魔法の言葉」の特徴は相手を「ほめる」ワードであること。言葉で言わなければ伝わらないし、言葉で言うからこそ、相手に伝わり感情が動く。
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コミュニケーションがうまくいかないと悩んでいる人は、「そ」から始まる「魔法の接続詞」を日常の会話の中で意識して使ってみてはどうだろう。仕事もプライベートも、より良い人間関係が築けるはずだ。(T・N/新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。