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退職代行サービスが活況、退職の面倒さゼロで翌日から出社不要…企業側にもメリット

文=A4studio

 そしてもちろん、面倒な仕事の引き継ぎを避けられるというのも非常に大きなメリットです。退職代行サービスの相場は3~5万円程度で、ちょうどいい値頃感。一度このサービスを使った方は、引き継ぎをせずに退職できるのがどれだけ楽かということを知ってしまいますので、もしまた転職するとなったときにも再利用したがるのではないでしょうか」(秋山氏)

 ただ、実をいうと、退職代行に類するサービスは以前から存在していたらしい。

「かつては弁護士事務所や、個人で加入できる社外の労働組合がビジネスパーソンの退職を支えていました。会社のハラスメントから逃れたい、有給を使い切って退職したい、仕事が辛いので金銭解決を求めたい……といった相談に、弁護士事務所や労働組合が対応していたわけです。

 これに対し退職代行サービスは、低料金かつ、ただ会社に退職の意思を伝言するだけというシンプルなビジネスモデルとして誕生しました。しかし退職代行サービス会社のスタッフは弁護士ではないため、退職金や有給などをめぐって会社と交渉してしまったら非弁行為として罰せられかねません。その制約があるからこそ、退職代行サービスは弁護士事務所よりも安価となっているのです。

 ですが、退職代行サービスを実際に利用したことのある方に『もし値段が一緒なら弁護士に頼んだか』と私が質問したところ、『いや、弁護士は重そうだし』という回答でした。弁護士に退職の相談をしたら、逆に説教されるのではと心配になる方もいるのでしょう。このサービスを使うような方は、もはや誰とも話したくないですし、会社を訴えたいわけでもないのです。メールやLINEで気軽に申し込め、細かいことも聞かれずに会社を辞められる退職代行サービスのほうが、弁護士に頼むより気が楽ということですね。

 さらにいえば会社側も、退職代行サービスで辞めてもらったほうが、弁護士事務所や労働組合を通されるより助かるというのが本音ではないでしょうか。いわゆる“ブラック企業”の場合は特にですが、弁護士事務所や労働組合が相手ですと、ハラスメントや残業代の未払いなどを根掘り葉掘り追及されることになります。そういう意味で退職代行は、従業員と会社のどちらにとっても手軽なサービスになっているのです」(同)

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