コロナ禍の中で営業パーソンたちは「つながらない」「会えない」「買ってもらえない」という悩みを抱くようになった。
リモートワークの普及によって購買側のキーパーソンにつながらなくなり、対面での商談もしてもらえない。先行き不透明のため、必要不可欠な商品以外は買ってもらえない。この3つの問題点が悩みの種となっている。
ただ、これらは営業側の売り方ばかりに目を向けた悩み。
買う側の気持ち、お客様のことをしっかり見ることを忘れてはいけない。大切なことはお客様が「されたい」営業をするということだ。
これからも営業環境は変わっていくもの。そこで『お客様が教えてくれた「されたい」営業』(今井晶也著、フォレスト出版刊)では、ベストセラー『セールス イズ』の著者が、約1000名の購買者にアンケートを取り、購買者のリアル・購買におけるファクトを収集し、BtoB営業の誤解と事実を紹介している。
商談が有利に進む営業のコツとは?
「されたい」営業を追求するために目指すのは、お客様が興味のあるコンテンツを届けること。
優れたコンテンツは、時にお客様の組織内でコンテンツが勝手に巡回営業してくれる。そして、コンテンツがお客様の社内で広まり、新しい気づきを促したり、自社への共感が得られれば、ライバルよりも優位に立つことができ、商談も有利になるだろう。
では、お客様にとって、興味のあるコンテンツとはどのようなものなのか。
商談プロセスの進み具合によって、お客様の関心事は変わる。関心事が変われば商談を前進させるコンテンツも変わる。
お客様がモノを購入したり、何かのサービスを導入したりする際に、「無関心→認知・興味→比較検討→提案評価→社内稟議→利用開始」という購買プロセスがある。この購買プロセスによってお客様の関心事がどう変わっていくのか、そして、関心事に合わせて噛み合うコンテンツがどのようなものなのかを考えなければならない。
たとえば、「無関心ゾーン」にいるお客様には新しい基準や前提を伝える。例えば、「海外では〇〇という考え方が注目されており、いよいよ日本でも取り上げられる」というように、「他人事じゃないな、しっかり聞かなきゃ」という気持ちにさせるコンテンツが必要だ。
そのお客様の感心事に合ったコンテンツを提供することが重要なのである。
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営業側がこうしたいと考える営業とお客様がされたい営業は同じとは限らない。お客様がされたい営業とはどんなものなのか。本書からお客様の実態を学び、影響に活かしてみてはどうだろう。(T・N/新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。