・「ま、ウチの息子/娘のことだから、なんとかなるだろう」
・「最近の就活のことなんて、よくわからないし……」
「普段からあまり会話がない」「最近の就職事情や会社のことが分からない」としても、「何もしない」という事態は避けるべきである。就職活動中には挫折を経験したり、悩んだりすることも多く、ひどい場合には就職活動自体を止めてしまう学生もいるほどだ。常に「あなたの状況に関心がある」「何かあったらいつでも相談に乗る」という姿勢を示すことが重要である。
具体的な相談がなくとも、「相談できる両親がいる」と思えるだけで、お子様の気持ちは楽になるものなのだ。
そして3つ目は、「お前の人生だから、好きなように……」と言ってしまうこと。これらの発言は、一見理解がある親のようだが、実際には、「親の希望を伝えたら、子どもを縛ってしまうんじゃ……」「最初からいろいろ言ってしまうと、子どもが行動できなくなるかも」「ウチの子は、親の希望をきちんと分ってくれてるはずだ」というような「不安」や「過信」があったりするものだ。
就活生が詠んだ川柳に、このようなものがある。彼らの気持ちをよく代弁している傑作だ。
・「そんな会社、どこがいいの」となぜ訊くの
「好きなように…」と言われたお子様は、当然「判断をすべて任されている」と思っている。 なのに、後になってから「やめておけ」「ココがいい」と言われることほど、彼らの意欲を削ぐものはない。
もし何かしらの希望やイメージを持っているなら、今のうちから「働いてほしい場所はここ」「こんな会社に入ってくれたらいいなと思う業界、企業のイメージはここ」と正しく、現在の気持ちとして伝えておくことが重要である。
言葉にすることで、お子様も、どんな期待にどのくらい応えればいいのか判断できることになるのだ。決して「後出しジャンケン」はダメなのである。
(文=新田龍/採用コンサルタント)