2012年、新日本製鐵が住友金属工業を吸収合併して新日鐵住金が誕生し、19年に商号を日本製鉄に変更した。日本最大手の鉄鋼メーカーである。第二次大戦中の元徴用工への賠償を巡る訴訟で、18年に韓国の大法院に原告への賠償を命じられたが、応じなかった。原告は日鉄の資産売却を裁判所に申請し、21年に大邱地裁浦項支部が売却命令を出したが、日鉄は抗告する。日鉄の主張の根拠は、1965年の日韓請求権・経済協力協定で日韓の戦後補償問題は「完全かつ最終的に解決された」と明記されたこと。一方で21年、トヨタ自動車と中国・宝山鋼鉄を特許侵害で提訴した。