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相場感で、「両手」物件押し売りの”悪徳”不動産業者を見抜け!

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相場感で、「両手」物件押し売りの"悪徳"不動産業者を見抜け!の画像1家購入でローンを組んだ途端、地方に転勤
させられるのはなぜ?(「Thinkstock」より)
 4月30日付の本サイト記事「不動産仲介業者を味方につけ、手数料ではなく物件価格を値切れ!」の続編として、今回は不動産売買における仲介手数料(以下、手数料)のカラクリを紹介しよう。これから家の購入をお考えであれば、ぜひ知っておきたい。

仲介手数料の「片手」と「両手」

 不動産仲介業者(以下、仲介業者)の主な収入源である手数料は、不動産を売買した場合に、「買い手・売り手おのおのが依頼した仲介業者」に支払うことになる。

 一般的には、買い手が依頼した仲介業者と、売り手が依頼した仲介業者は異なることが多い。そのため、不動産物件が売買契約された場合、おのおのの仲介業者は、当然ながら買い手/売り手のどちらかからしか、手数料は受け取れないことになる。手数料を片方からだけ受け取ることから、不動産業界では「片手」(または「分かれ」)と呼ばれている。

 ところが、買い手が依頼した仲介業者と売り手が依頼した仲介業者が同じ一社というケースもある。この場合、仲介業者は、なんと買い手/売り手の両方から手数料を受け取れるのだ。これは「両手」と呼ばれ、仲介業者にとってはまさに「1粒で2度おいしい」取引なのである。

「両手」物件は売却依頼を多く抱える一部の大手仲介業者に多いが、こうした手数料のカラクリは、一般の人にはあまり知られていないのが実情だ。仲介業者にとっても、明らかにしたくないという思惑があるのだろう。

「両手」物件は正しい情報が入らない?

 消費者にとって問題となるのが、この「両手」物件だ。「両手」そのものは違法ではないが、これにより不利を被ることがある。

 例えば、同じような条件の「両手」物件と「片手」物件があったとする。仲介業者や営業担当者にとって本当に売りたいものは、できるだけ多くの手数料が入る物件なので、当然、「片手」物件よりも「両手」物件のほうが「おいしい」わけであるから、「片手」物件は一切紹介せずに「両手」物件を強引に勧めてくることがある。買い手が「片手」「両手」の両方の物件を見学して、「片手」物件のほうを気に入られたら、営業担当者は困るのだ。

「両手」物件を強引に勧めるという行為は、会社としての方針の場合もあれば、営業担当者個人の判断の場合もあるようだ。仲介業者の営業担当者は、歩合給で給料を受け取っている場合が多く、給料は成約した手数料の金額で大きく増減するからだ。同じ労力で営業成績が”倍”になる「両手」物件ばかりを紹介するのも無理はない。

 つまり、買い手が希望する物件と、仲介業者、営業担当者が売りたい物件は、必ずしも一致しないのである。これまでに物件探しをしたことがある人は、「こちらの希望条件に合う物件を、なかなか紹介してくれない」と思った経験があるだろうが、その主な原因は、この手数料のカラクリにあるといってもいいだろう。消費者にとって公平な立場で物件選びができていない現状があるのだ。

 一方、「片手」物件で当然だという倫理観を持つ仲介業者は、どの物件を買ってもらっても手数料は片手だけであるから、買い手の希望条件に沿ってシンプルに物件を紹介するだけである。この場合、「できるだけ安く買いたい」買い手側の仲介業者は買い手の代理人として、「できるだけ高く売りたい」売り手側の仲介業者と条件を交渉し、お互いに対等な交渉がなされる。ところが、「両手」物件の場合は1社の仲介業者が、買い手/売り手双方の代理人となるため、どちらの味方なのか不鮮明で立場が微妙になる、いわゆる「利益相反」の関係になってしまうのである。

BusinessJournal編集部

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