NEW
モディファイCEO小川浩が語る、SNSビジネスの今とこれから

オウンドメディア、パーソナルSNS化のカギ「O2O」

【この記事のキーワード】

,

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

小川氏の著書『Google+ 次世代SNS戦争
のゆくえ』(ソフトバンク新書)
 AKB48・板野友美など、ホリプロ所属のトップアイドルやアーティストのオフィシャルサイト、Facebookページをソーシャルメディアマーケティングの側面からサポートしているモディファイ。そのCEOである小川浩氏は、SNSの原型となるWeb2.0時代の到来をいち早く提言、『ソーシャルメディアマーケティング』(ソフトバンククリエイティブ)をはじめとする多くの著作は、IT業界のみならず、多くのビジネスパーソンの支持を集めている。IT業界の新しい流れを予言する"ヴィジョナリスト"が察知した未来予想図、それは生活空間すべてのソーシャル化だ。そんな小川氏に、話を聞いた。

――モディファイ設立のきっかけを教えてください

小川浩氏(以下、小川) 私は、最初からIT業界にいたわけではなく、最初は某鉄鋼専門商社でキャリアをスタートさせました。マレーシアのクアラルンプール(以下、KL)駐在中の1996年9月に独立し、KLで日本語PC通販事業を手がけるベンチャー企業を設立しました。その後紆余曲折があって、日本に帰国後、日立製作所やサイボウズでのサラリーマン生活を経て、現在のモディファイを創業しました。ビジネスキャリアの約半分が大企業、残り半分はベンチャーで過ごしたという、ITベンチャー企業経営者の中では、やや異色な存在だと思います。従って、大企業のリソースと資金力を駆使した開発現場も経験した一方で、最初から最後まで自分で設計図を立てて仕事ができる、ベンチャーの魅力も理解しています。ちょうどKLで起業した頃にインターネットブームが到来したわけですが、その後シリコンバレーを摸倣したさまざまなベンチャー企業が生まれ、中にはライブドアのようにラディカルに社会を変えていこうとする企業もありましたが、日本のビジネス界では、あまり過激なやり方は馴染まないようです。ですので、それを反面教師として、我々は既存の大企業と組んで穏やかに社会を改革するようなベンチャーを目指しています。

――モディファイの手がけるビジネスを教えてください。

小川 さまざまな業界のソーシャル化を支援するプラットフォームを開発し、提供しています。例えば、ホリプロのアーティストである板野友美さんのWeb戦略サポートをさせていただいていますが、芸能を中心としたエンタメ業界は、ITにあまり馴染みがない業界なんです。現在の若者は、テレビよりもケータイやスマホ中心ですし、これまでのWebではなくSNSの利用時間が長い。それなのに、従来の広告代理店の手法はテレビコマーシャルを受注して、「はい、何千万円」というスタイルがいまだに主流です。マーケットで徐々に変化が起きているのは、なんとなくわかっているけど、業界のやり方とはなかなか変えられないものです。だからこそ、そこに僕らのチャンスがあると思います。エンタメ業界に限らず、教育や地方自治体などの行政などもスマートフォンに最適化したサービスやソーシャル化を真剣に考えるべき時期にきています。そうした環境変化に対する戦略行動をとりたい皆様に、よいきっかけと提案を提供するのが我々のミッションです。

成功のカギを握るのはオウンドメディア

――SNSビジネスの現状を、小川さんはどのように見ていますか?

小川 SNS上で企業が行うべきビジネスフィールドは、大きく分けると3つあります。1つはリスニング。「Facebookでの口コミの内容を調査する」「アンケートなどを使わないマーケティング調査で、マーケット自体をレポートする」といったビジネスです。2つ目は、積極的にソーシャルメディアにアカウントを持って、クチコミ喚起や、ユーザーたちに自社サイトへの訪問をうながすことです。そして3つ目が一番重要なのですが、「自社サイトを訪れた人をリピーターとして、何度も来たくなるようにすること」です。SNS経由で自社のサイトに訪れてくださったお客様を最適なやりかたでおもてなしして、ファンになっていただくための、作戦を行うことです。