――具体的に、これからSNSサービスとして出てきそうなものはありますか?
小川 近い将来、ソーシャル化が進むのは、私は自動車だと思っています。その理由は、自動車ほど長時間過ごすパーソナルな空間はないからです。そのようなパーソナル空間を全部ネットにつなげて、ソーシャル化していくというのは、大きな可能性があります。例えば、友達がよく使うルートとか、友達がよく止めている場所といった情報が流れてきたり、検索できたり、その場所に自動的にナビゲーションしたり。最終的には、Googleが目指すように完全ネット化による自動運転というようなことまで、実現できるのではないでしょうか。これは、自動車のようなパーソナルな空間を生み出す、住宅なんかにも当てはまります。また、その中で使われる家電もパーソナルな使われ方が多い。そのようなパーソナル空間のソーシャル化・デジタル化が進んで、それぞれがプラットフォームとなり、お互いがひもづいてくる。O2Oがこのようにどんどんと拡大していけば、まったくこれまでの延長線上にはない、画期的な未来が拓けてくるのではないでしょうか。そのような未来に、さまざまなパートナーとタッグを組みながらモディファイは果敢に挑んでいきたいと思います。
(構成=大坪和博/PLAN G 代表)
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●小川浩(おがわ・ひろ):株式会社モディファイCEO兼クリエイティブディレクター
東南アジアで商社マンとして活躍したのち、マレーシアのクアラルンプールでネットベンチャーを起業。マレーシア、香港、シンガポールに拠点を広げる。日本に帰国後、01年5月から株式会社日立製作所にてWebアプリケーションの開発などに従事し、『Boxerblog』『Sonar』など、イントラブログプロダクトをプロデュース。05年4月からはサイボウズ株式会社でCybozu.netをプロデュースしたのち、Feedアグリゲーションサービス『feedpath』を考案し、フィードパス株式会社のCOOを務める。06年12月に退任、08年1月株式会社モディファイを設立し、CEOに就任。著書に『ビジネスブログブック』シリーズ(毎日コミュニケーションズ)、『Web2.0Book』(インプレスジャパン)、『仕事で使える!Twitter超入門』(青春出版社)、『ソーシャルメディアマーケティング』(ソフトバンククリエイティブ)などがある。