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nanapiはなぜ”取材”をしない?けんすう流メディア運営

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 Webメディアの運営・開発を研究するサイラボからの出張エントリー!

 サイゾープロデューサーの川原崎が、個人的に気になっているWebメディアの運営者に会いに行き、サイト運営のノウハウを直接聞き出してしまおうという企画の第一弾。今回は、Howtoサービスの「nanapi」を運営する株式会社nanapiのけんすうこと古川健介氏のところへ行ってきました。

 Google Analyticsの分析手法から収益化の秘訣、さらにサイゾーへのアドバイスまで、Webメディアの新旧を知り尽くした氏が明かす珠玉のノウハウとは?

nanapi流”ニーズのあるネタ”の見つけ方

川原崎(以下「川」) 今日はnanapiがどうやって売り上げを立てているのか、また、コンテンツをどう作っているのかなど、メディアの運営に関する具体的なお話をつっこんで聞かせていただきたいと思っています。

古川(以下「け」) なるほど。じゃあまず、nanapiの全体像からお話ししますね。nanapiは一見、Howtoを提供しているメディアだと見られがちなんだけど、キモとなる部分はHowtoのコンテンツが入っているデータベースのところなんです。それを使い、「nanapi.jp」というサイトや「うちトレ」というアプリなどをつくっている、という感じです。

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 運営体制としては、大きく「つくるチーム」「みせるチーム」「かせぐチーム」に分かれていて、「つくる」がライターへの案件発注をはじめとした記事の制作を担当。「みせる」がインターフェースの改善など、メディアの表側をいじっていて、「かせぐ」が自動広告の管理や営業をする部隊です。

 メディアの構造としては、とにかく記事の数を多くしてデータベースを強化して、SEOで見る人を増やす、という感じなのかなあと思っていたんですが。

 そうですね。記事のボリュームは、いちばん注力すべき点だと考えています。ただ、特定のジャンルを深く掘るわけではなく、ニーズの高い順に、広く浅く集めています。

 ニーズが高い、というと?

 検索エンジンで検索されているワードの数をチェックしたり、Q&Aサイトを見てどんな質問が投稿されているのかを調べたり、自社サイト内のデータを分析したりしています。そして、独自のルールで優先度をつけていき、重要度が高いものからnanapiワークス(nanapiが運営する登録制のライターサイト)に案件を投げて書いてもらう、という流れになります。

 例えば「好きな人」「告白」「おまじない」というキーワードの検索数が多い、というデータがあるのであれば、「好きな人に告白されるおまじない」という記事が求められているのではないか、という仮説を立てます。そして実際に記事を公開したあとに、Googleの検索結果のCTRなどを見て、タイトルやディスクプリションを修正し、最適化を図っています。

 おお、ずいぶん細かくやっているんですね。うちも見習わないと……。

 うちはIT企業ですからね(笑)。このへんはかなり力を入れています。

BusinessJournal編集部

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