セキュリティ企業のソフォスのレポートによれば、現在、Facebookである画像が広まっているという。その画像には「get the new facebook BLACK」と大きく書かれており、「CLICK THE LINK」とリンクをクリックすることを促している。
要するに、この画像は「いつも使っている背景が青色のFacebookを、別の背景色に変えることができますよ」と誘っているのである。「Facebook Black」への誘いに釣られたユーザーが、リンクをクリックしてしまうとどうなるのだろうか。
実はこのリンクをクリックすると、Facebookとはまったく関係ないウェブサイトに飛ばされてしまう。そこでは、サイトの背景色を変えるために、使用条件に同意することが求められ、アンケートに回答することまで要求される。
このアンケートがくせ者で、ユーザーが回答した内容によって、「Facebook Black」詐欺を働いている人物にアフィリエート報酬が入るようになっているという。Facebookの「裏バージョン」という存在しないものに誘われて、まんまと個人情報を流出させる可能性もあるのだ。
「Facebook Black」以外にも、ユーザーが「裏バージョン」に騙されるという手口は昔から存在する。「裏サイト」と呼ばれる手口である。
以前、出回った裏サイトとしては、mixiに「裏mixi」が存在するというものがあった。これは「mixi(裏)運営事務局」を騙って、「裏mixi」なるニセのサイトに誘導するスパムメールだった。
このスパムメールは「○×さんがあなたをソーシャルネットワーキングサイトmixi(裏)(ミクシー)へ招待しています」という文章から始まり、本物のmixi招待メールに似せた文面となっていた。当然、「裏mixi」なるものは実在しないから、ユーザーは危険なウェブサイトへと誘導されることになる。