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ビジネスマンを惑わす、自己啓発のウソ・ホント 第3回

ビジネスで成功できないあなたは、自ら「刑務所の囚人」になっていないか?

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「Thinkstock」より
 出版不況の最中、堅調な売り上げを続けているのがビジネスマンなどに向けた「自己啓発本」というジャンル。「成功するための秘訣」が収められた本を繰り返し読んでは、いつまでたっても成功しない自分に不甲斐なさを感じている人は少なくないはずだ。変わらない自分のどこに問題があるのか?

 そこで、自己啓発理論を研究しつくしたビジネス・プロデューサーの鈴木領一氏が「自己啓発」「能力開発」の本質をレクチャー。話題の最新刊『100の結果を引き寄せる1%アクション』のエッセンスを交えながら、「自分が求める成果を出すために、本当にやるべきこと」をお伝えする――。

 ポジティブ思考になれば成功する、という表面的なメンタル至上主義の自己啓発ノウハウを信じている人が多いようですが、それだけで成功することは不可能です。

 私自身は、もともとポジティブシンキング信奉者でした。また、アメリカで120年の歴史がある「SUCCESS」誌と共同で能力開発プログラムを開発し、数千人の人々の実践結果を研究してきました。

 その結果、多くの人が信じている自己啓発には重大な欠陥があり、それをクリアしない限り、思うような成果を出すことができないことがハッキリしました。しかし、残念なことに、巷には20世紀に開発された自己啓発ノウハウのコピーが溢れています。古い自己啓発ノウハウを学んで「結果が出ない」と悩んでいる人がいることを私は憂いています。

 では、20世紀型の自己啓発ノウハウでは解決できないこととは何でしょうか?

 それは、「世界の解釈」です。あなたが見ている「世界の解釈=捉え方」を変えない限り、メンタルを変化させても自分を変化させることはできないのです。

 わかりやすい例え話で説明しましょう。

 朝、目を覚ますと、あなたは刑務所の中にいました。ここ1カ月の記憶がありません。どうやらこの1カ月の間に、大変な事が起きたようです。刑務官から、あなたは18号と呼ばれています。あなたは、必ずこう確信するはずです。「私は囚人だ」と。

 あなたは外部の状況解釈から、「私は刑務所にいる囚人だ」と判断しました。しかし、あなたは状況を受け入れることができずに、自分のメンタルをポジティブに変えることにしました。「私は刑務所にはいない。私は自由な人間だ。私は成功する」と毎日自分に言い聞かせて潜在意識を変えようとしました。でも、毎朝目覚めると刑務所の中にいるという現実は変わりません。結局、メンタル書き換えの努力は無駄に終わり、元通りに「私は囚人である」という自己認識に戻りました……。

 さて、この話をあなたはどうとらえましたか? 当たり前じゃないか、それがどうした、と思われたかもしれません。しかし、ここにこそ、ポジティブ思考になっても自分を変えられない決定的なヒントが隠されているのです。

●あなたは自ら「不自由な世界」を生み出している

 あなたは今、刑務所にいなければ囚人でもないでしょう。しかし、あなたは「あなたの世界」の中にいて「あなたの世界にいる人間」であることは間違いありません。「あなたの世界」とは、あなたが世界をどう捉えているかの結果であり、世界の捉え方の総和です。

 刑務所ほどでなくても、「あなたの世界」が“自由がきかず、さまざまな障害でがんじがらめの世界”ならば、あなたは“自由がきかず、さまざまな障害でがんじがらめの人間”であると自己認識しているはずです。それはちょうど刑務所の中にいるから、自分は囚人であると自己認識しているように。もしかしたら、あなたは「あなたの世界」という刑務所にいるのかもしれません。“あなた”という自己を形成しているのは、内面のメンタルではなく、あなたが見ている世界の解釈なのです。

「この社会は学歴社会だ」「女性は男性より弱い」「歳をとれば可能性がなくなる」「内向的な人は成功できない」「失敗したら二度と立ち直れない社会だ」「貧乏な人には何も可能性が訪れない」「金持ちは悪いことをしているに違いない」「容姿が悪ければ結婚できない」「起業する人の9割は失敗する」「就職難だから、会社をやめれば悲惨になる」……。

 あなたは、あなたの住んでいる世界のさまざな要素をさまざまな解釈で理解しています。その数は膨大で、数え上げることもできないくらいです。その解釈の総体が、「あなたの世界」です。あなたは「あなたの世界」の解釈を何十年も繰り返し行なっている結果、それをほぼ「真実」というレベルで信じています。「これが世界であり、みんな同じ世界に住んでいる」と信じて疑いないはずです。しかし、それは幻想に過ぎません。

『100の結果を引き寄せる1%アクション』


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