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吉田潮「だからテレビはやめられない」(6月24日)

テレ朝男性アナ厚化粧の謎に迫る〜視聴者やクレーマーへ“配慮”、報ステ古舘の影響…

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テレビ朝日本社(「Wikipedia」より)
 主要なテレビ番組はほぼすべて視聴し、「週刊新潮」などに連載を持つライター・イラストレーターの吉田潮氏が、忙しいビジネスパーソンのために、観るべきテレビ番組とその“楽しみ方”をお伝えします。

 テレビ朝日の男性アナウンサーが気になる。

 何が気になるって、メイクの濃さである。特に報道系の番組に出ている人々。ベース(化粧下地)でいえばイエロー系、ファンデーションでいえばオークル系が強すぎる。男性はなんのこっちゃわからないと思うので、僭越ながらちょこっと解説。

 基本的には、肌のトーンを整えるためにベースを塗っている。単純にいえば、色白の人はピンク系、色黒の人はイエロー系、赤みがある人はグリーン系など。肌のムラをなくすために、いろいろと塗りこむワケだ。その上にファンデーションを塗るのだが、色白はピンク系、色黒はオークル系、この中間はナチュラル系とかベージュ系を選ぶ。

 ま、そんなことはどうでもいいのだけれど、とにかくテレ朝の男性アナウンサーはドーランを塗っているのかなと思うくらいに、濃い。特に、ニュースを読む報道系は、オークル系が強すぎて、肌の透明感がまったくない。色でいえば、黄土色。絵の具の中でも意外と残るヤツね。男性だからそんなことを気にしなくてもいいのかもしれないが、他局に比べるとテレ朝の濃さはダントツである。ずっと前から気になっていたんだよなぁ。

●40歳を越えたら厚めに塗る?

 ライトやスタジオのせいなのか、ヘアメイクさんの独特の色使いのせいなのか、はたまたテレ朝報道局の不文律なのか。真相はわからないが、私の勝手な分析としては、ふたつ。

 ひとつは「40歳説」。40歳を越えたアナウンサーは、自動的にベースメイクが濃くなっている気がする。小木逸平、小松靖、富川悠太あたりはまだセーフ。テレビ画面で観ていても、そんなに「塗ってる」感はない。坪井直樹、山口豊あたりから雲行きが怪しい。少しずつメイクが濃くなり始めている。大熊英司、渡辺宜嗣クラスになると、もう完全にどっぷり濃厚系。舞台役者級の濃さである。この感覚からいくと、「40歳を越えたら厚めに塗る」というルールが見えてくる。勝手な憶測ですが。

 たぶん、大きなシミとか多数のシミを「見苦しい」と考え、視聴者への配慮としての濃厚メイクなのだろう。小うるさい視聴者がいるからな。自分の人生がうまくいってないことをテレビ局にぶつけたがる、クレーマーの存在も垣間見える。「あのアナウンサーのシミが見苦しいッ!」とかね。「ノースリーブは寒そう」など、女子アナやタレントの服装に文句つける馬鹿とかね。シミくらいいいじゃんと思うけれど、高画質時代の今はそうもいかないのだろう。確かにデカいシミがあると、そこに目が行っちゃうし。政治家もレーザーでシミとる時代だもの、テレ朝が細心の配慮をするのもわからないでもない。

 もうひとつは同局の『報道ステーション』の古舘伊知郎の影響力じゃないかとにらんでいる。古舘はオークル系じゃなくてピンク系。ベースはブルー系で妙に青白い。髪は真っ黒に染め、なんつうか、隙もアソビもない印象。前任の久米宏は途中から白髪になり、ヒゲを生やし、自然かつ緩やかに加齢していったのだが、古舘からはアンチエイジング志向の執拗なこだわりがひしひしと伝わってくる。時代の変化といえばそれまでだが、どうも古舘になってからテレ朝の男性アナ全体のメイクが濃くなったような気もする……。

 他局の男性アナは40歳以上でも、もうちょいナチュラル。とはいえ、別に直す必要はない。テレ朝の独自路線と思って、日々、報道系番組を意地悪な目で観るのが楽しみだから。
(文=吉田潮/ライター・イラストレーター)

●吉田潮(よしだ・うしお):
ライター・イラストレーター。法政大学卒業後、編集プロダクション勤務を経て、2001年よりフリーランスに。「週刊新潮」(新潮社)、「ラブピースクラブ」(ラブピースクラブ)などで連載中。主な著書に『2人で愉しむ新・大人の悦楽』(ナガオカ文庫)、『気持ちいいこと。』(宝島社)、『幸せな離婚』(生活文化出版)など。カラオケの十八番は、りりぃの「私は泣いています」、金井克子の「他人の関係」(淫らなフリつき)など。