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東京観光人気復調の舞台裏〜訪日外国人増で、ホテル、施設、観光バス軒並み好調

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東京スカイツリー(「Thinkstock」より)
 今夏、東京都内のシティホテルの稼働率は軒並み80%を超え、10年ぶりの高水準だという。インターネットの宿泊予約サイトでも7~8月は都内のホテルの予約が増え、宿泊単価の上昇は今後も続くという。

 帝国ホテル東京、ホテルオークラ東京、ホテルニューオータニ東京の「ホテル御三家」の2013年3月期決算は、そろって増収となった。円安による訪日外国人の増加に加えて、今後は宴会や飲食など宿泊外収入にも期待している。

 ニューオータニは証券化していた建物の不動産価値の下落を考慮して、投資損失分の63億円を特損として計上したため2期連続して最終赤字になったが、経常利益段階までは3社ともそろって増益だった。

 帝国ホテルは客室稼働率が76.9%(前年同期より10.1ポイントアップ)、平均宿泊単価は同4%増の2万8487円となった。ニューオータニは稼働率が13.9ポイント増の58.7%、宿泊単価は同2.9%減の1万9049円。ホテルオークラは客室稼働率が12ポイント増の66.8%に回復し、宿泊単価も2%増。営業損益段階で黒字に転換した。

 14年3月期についても強気だ。帝国ホテルは通期の稼働率を80%弱とみている。ホテルオークラも75%前後としている。

 日本政府観光局(JNTO)がまとめた13年上半期(1~6月)の訪日外国人は495万4600人。前年同期より22.8%増え、上半期としては過去最多となった。政府は13年の訪日外国人数を1000万人に増やす目標を掲げている。

 定保英弥・帝国ホテル社長は「今年4~5月の客室稼働率は前年同期を9ポイント上回り、9割近い」「企業の宴会(需要)は、業績の回復から半年ぐらい遅れて動き出すので、秋以降に期待が持てる」という。

 海外のビジネス客では米国人の回復が顕著だ。リーマン・ショック後は客室の減少だけでなく、利用する部屋のランクも下げていたが、元に戻りつつあると強気だ。ただ、欧州からの観光客の増加は期待薄としている。

 観光国・ニッポンをより魅力あるものにするために、帝国ホテルの定保社長は「新興国のように、国際会議場にホテルやカジノを併設して競争力を高める施策が必要になる」と力説する。

●人気の東京観光

 訪日外国人増加の要因として、東京スカイツリーや新装開場した歌舞伎座など、東京観光の人気が挙げられるという。円安に加えて羽田空港発着の国際線が増えたこと。これに、この夏は富士山の世界遺産登録が新たな魅力に加わるとみる関係者が多い。

 東京ドームも好調だ。運営するホテルの稼働率は90%超と、過去最高のレベルだという。プロ野球の試合以外では、6月以降に人気アイドルグループのコンサートが予定されており、グッズ販売を含めて好調に推移しそうだ。

 はとバス(東京・大田)の12年度(12年7月~13年6月)の都内観光バスの利用者が91万4004人と、前年度を3割も上回った。90万人を超えたのはバブル景気の余韻が残る1992年度以来、20年ぶりだ。東京スカイツリーの展望台入場券付きツアーの利用者は26万人と、全体の3割を占めた。同ツアーの平均乗車率は9割を超え、現在も満員の日が多いという。

 都内観光バスの7~8月の夏休みシーズンの利用客数は、前年比2割増を見込む。円安が追い風となって、外国人の利用者が東日本大震災以前の水準に戻ったという。

 日本経済新聞の調べによると、6月の都内の主要19ホテルの平均客室稼働率は、84.4%と、前年同月に比べて5.8ポイント上昇した。プラスは16カ月連続。6月に80%台に乗せるのは02年以来のこと。訪日外国人宿泊が増えたことが寄与した。

 このうち15のホテルで前年の稼働率を上回ったロイヤルパークホテルなど6ホテルで、稼働率は90%を超えた。帝国ホテル東京は6月の外国人の宿泊人数が47%増となり、稼働率は前年同月比11.6ポイント増の85.5%となった。セルリアンタワー東急ホテルは外国人客の構成比が13.3ポイント増の51.5%となり、稼働率は11.1ポイント増の83.5%となった。

 都内のホテルの稼働率は4月に88%、5月に83.9%と高い水準が続いている。
(文=編集部)