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カジノ法を専門家が解説!

安倍首相主導でカジノ解禁が加速! 天下り、暴力団、赤字など問題を乗り越えられるか?

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(「Thinkstock」より)

 政府は、4月17日、産業競争力会議(議長・安倍晋三首相)を開き、首相主導で規制緩和や税制優遇に取り組む「国家戦略特区」を創設する方針を示し、6月5日には、成長戦略の素案を発表した。14日にも閣議決定する方針である。都市の国際競争力を高めて国内外のヒト・モノ・カネを呼び込み、経済再生の起爆剤として、アベノミクスの第三の矢である成長戦略の柱に据えるという。その国家戦略特区において、カジノの解禁も検討されることとなっている。カジノ解禁には、観光産業振興、地域活性化、雇用創出、税収増といった大きな効果があるとされる。

●議連による議員立法から、内閣主導の閣法に「昇格」か?

 カジノ解禁については、これまでは、国際観光産業振興議員連盟(IR議連、通称・カジノ議連)が盛んにロビー活動を行ってきたところであり、今秋に開かれる臨時国会で、カジノ法案の提出を目指してきた。それがここにきて、安倍首相を中心とした「国家戦略特区諮問会議」において、内閣主導で検討されることになったのである。これにより、カジノ解禁への流れがより一層加速すると予想される。

 この動きについては、安倍首相がカジノ議連の最高顧問であることや、同首相が議長を務める産業競争力会議で、竹中平蔵氏を中心とする民間議員がいわゆる「アベノミクス戦略特区」の創設を提言し、カジノ・コンベンションの推進を強力に要請していることも強く影響している。

●カジノ解禁の見込みはどれほどか?

 カジノ解禁に反対している政党は、共産党と社民党のみである。事実、カジノ議連には、4月23日時点で、自民党、民主党、日本維新の会、公明党、みんなの党、生活の党、みどりの党から国会議員140名が参加している。安倍首相、麻生太郎副総理兼財務相、石原慎太郎日本維新の会共同代表及び小沢一郎生活の党代表が最高顧問に就任しているほか、かなりの有力政治家が同議連に結集している。地方自治体レベルでも、猪瀬直樹東京都知事、松井一郎大阪府知事、橋下徹大阪市長のいずれも、カジノ解禁を強く支持している。

 安倍首相は、3月8日の衆議院予算委員会で、シンガポールやマカオのカジノ成功例に言及しつつ、「私自身は、メリットも十分にあるなと思う」と述べ、カジノ合法化に具体的に言及するまでに至っている。官庁の姿勢をみても、カジノ解禁にこれまで最も慎重であった警察庁を管理する古屋圭司国家公安委員長までもが、3月26日の記者会見において、一定の条件付きでカジノを合法化する特別立法の成立を容認する発言をした。さらに、5月20日には政府の観光立国推進ワーキングチームも、カジノを含む統合型リゾート(IR)について、IR推進法案の前提となる措置の検討を関係府省庁において進めると明記した中間とりまとめを発表した。

 このような政治情勢からすると、日本でカジノが解禁される可能性はかなり高まっている。経済事象としても、カジノ関連銘柄の株価が大幅に上昇している。

 しかし、カジノ解禁の具体的中身は国民の間でほとんど知られておらず、賛否をめぐる世論が熟しているとは言い難い。そこで、カジノをめぐる世界の趨勢と、日本における「賭博」の法的位置付けを明らかにした上で、現在検討されているカジノ解禁の具体的中身をご説明したい。

●カジノをめぐる世界の趨勢

 現在、120以上の国にカジノはあり、G8の中でカジノを合法化していないのは日本だけである。いずれの国のカジノでも、当然、マフィアなど反社会的勢力の関与は厳しく排除され、大きな社会的問題は発生していない。シンガポールのカジノが特に成功しており、多くの雇用創出とともに、莫大な税収効果をあげている。