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音楽市場、なぜ復調の兆し?盛り上がるネット定額サービスとライブ動員増が牽引

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「Thinkstock」より
 音楽の入手方法の主流がCDをパッケージで購入する方法から、インターネットダウンロードへと変化して久しい。アルバムで、1曲単位でと自分の好みに合わせて購入できるようになり、さらに一度購入すれば、PCやスマートフォン(スマホ)など複数のデバイスで自由に聞けるようになるなど、利便性が上がるにつれて利用者も増えた。

 世界的に見ると、ずいぶん以前からパッケージ販売は廃れ、ネットによるダウンロード販売へと転換したといわれていたが、日本ではダウンロード販売はなかなか普及しなかった。日本レコード協会の統計によれば、フィーチャーフォン(ガラケー)で多く利用されていた「着うた」が廃れた結果、音楽配信の市場自体は前年同期比でマイナス成長を続けている。

 しかし最近になって、定額で聞き放題になるタイプのサービスが伸びてきているという。同じく日本レコード協会を見ると、2011年までマイナス成長だった「サブスクリプション」【編註:定期・定額のサービス】という項目が、12年はPC利用が前年比105%、モバイル利用が同120%と伸びた。

 13年は区分が変化し、PCとスマホを合計した統計となったが、なんとこの項目に限っていえば同626%と、ものすごい伸びを見せている。長くくすぶっていたネットを活用して音楽を聞くというスタイルが花開きつつあるようだ。

●定額サービスの魅力とは?

 聞き放題の定額サービスは、ほとんど楽曲ファイルをデバイスにダウンロードしないストリーミング型サービスだ。すなわち、聞くたびにネット接続して音楽を再生させる必要がある。

 ユーザー側としては少々面倒かもしれないが、いまやスマホは高速通信が可能なLTE回線でネットに常時接続しているのが当たり前の時代だ。ネット接続しなければ聞けない煩わしさよりも、端末の記憶容量を圧迫しないという魅力が上回るのかもしれない。

 音楽業界側としては、CDのように一度売ったら終わりではなく、毎月の課金で長く収益が得られるというメリットがある。

 ユーザー自身が曲を選択して利用するサービスとしては、ソニーの「Music Unlimited」、レコチョクの「レコチョク Best」などがある。ジャンルや番組を指定し、曲は選択しないラジオのようなサービスとしては、USENの「スマホでUSEN」やモンスター・ラボの「モンスターチャンネル」、ETスクウェアの「music Chef」などが有名だ。

 いずれも1カ月当たり数百円で利用することができ、スマホだけでも利用可能だ。音楽を聞きたいと思った時に、CDショップへ行ったり通販で購入したりせず、さらにダウンロードしてモバイル端末に取り込む手間すらないという簡便さが広く受け入れられている。