同番組内でまず岡村は、歌手・華原朋美と元恋人である音楽プロデューサー・小室哲哉の15年ぶりの共演などが話題となった歌番組『2013FNS歌謡祭』(フジテレビ系/12月4日放送)について「めちゃめちゃ面白かった」と切り出すと、小さな声で「でも、本当に全部、生歌でしたか?(同番組を担当するフジテレビの)きくち(伸)プロデューサーは“口パク禁止”とか言ってますけど」と、今年2月に歌番組における“口パク排除”を宣言した同局に疑問を投げかけた。
そして岡村は、一緒に『FNS歌謡祭』を見ていた業界関係者から聞いた話として、「(歌番組でアーティストが歌う際に)“生歌乗せ”というのがあんねんて。音楽業界のタブーを話してしまうかもしれないけど」と言い、具体的に「元のCD+生歌とか、CDが“7”に生歌を“3”乗せるとか、そういうのがあんねんて」と、歌番組収録の裏側を明かした。
続けて、「グループだと『この人の声はCDで、この人は生歌』とか、今日はあんまり声が出ないから(歌う声をCDに)先に録っておくバージョン、CDが流れている上に生歌を乗せたりとか、いろんなバージョンがあんねんて」と具体的に“生歌乗せ”にもさまざまなパターンがあると説明した。
業界関係者から“生歌乗せ”の話を聞いた岡村は、そのまま『FNS歌謡祭』を見ながら「見てたら、うっすら『え?』とか、そういう楽しみ方をしていた」といい、ひと味違った楽しみ方ができたと興味深そうに語った。
このほかにも岡村は、「(曲の)途中まで生歌で、『ここから高音に入るよ』というところで(CDに)切り替え」るパターンもあると話すと、司会役として歌番組『1番ソングSHOW』(日本テレビ系/毎週水曜19時〜放送)にレギュラー出演している相方の矢部浩之は、「歌手本人にしたら、テクニックいるね」と冷静にコメントするシーンも見られた。
今回岡村が紹介した業界関係者の“裏話”から、ここ数年テレビの歌番組が減少傾向であるのに加えて、アーティストの“口パク”に対する厳しい見方が強まる中、アーティスト側もさまざまな工夫を強いられている様子がうかがえる。
(文=編集部)