4月ということで、新社会人になる方々の心の中は「緊張」「不安」「期待」がないまぜになっているかと思います。
入社した会社でどのように働いていくかは、それぞれ時間をかけて学んでいくこと。しかし、ただ一つ「会社に利用されるのではなく、会社を利用する」という視点は覚えておくべきです。
この意見を主張するのは『仮面社畜のススメ』(徳間書店/刊)の著者で実業家の小玉歩さん。では、「会社を利用する働き方」とはどのようなものなのでしょうか?
従順と見せかけて、実は会社に染まらない
「会社に利用される働き方」とは、いうまでもなく会社に好きなようにこき使われ、こちらは黙って従うしかないという、「社畜」としての働き方です。会社に貴重な時間と体力と健康を奪われ、こちらが得るものは大した額でもない給料とわずかばかりの経験だけ、という事態は絶対に避けるべき。
そのためには、会社に染まりきらないことが大事になります。ただ、これは会社や上司・先輩に反抗しろということではなく、「従順に見せておいて、実は会社という組織に完全には浸らない」というスタンス。これが「会社を利用する働き方」の大前提です。
同僚とツルむと創造性がなくなる
入社したばかりで不安な時期ですから、同期入社組と交流して少しでも親しくなっておきたい気持ちはわかります。もちろん、親しくなるぶんにはいいのでしょうが、仕事が終わってからも一緒に過ごしたり、休日まで一緒に遊んだりするのはやりすぎです。
会社が利益を上げるために協力しあう、というのが本来の社員同士の関係です。
でも、仲良しグループはその目的の邪魔になるだけですし、一度そのグループに入ってしまうと抜け出すのは大変。
たとえ「付き合いの悪い奴」と思われても、孤独に自分を磨く努力をするほうが後々役立つことは多いはずです。
怒られたからといって反射的に謝るな
右も左もわからない新人時代は、上司から怒られたり注意されたりすると、本当に自分が悪かったのかどうかを考える前に反射的に謝ってしまいがちです。
しかし、これは考えもの。もし理不尽な理由で怒られたのなら、反論はすべきです。
理不尽だと感じても反論できないのは「相手の言い分はズレてるけど、自分は大した仕事をしてないからしょうがないな」と考えてしまうから。つまり、「自分には反論する資格がない」という思考になっているわけで、こういう人がこの先どんな使われ方をするかは、もうわかりますよね?
自分の仕事をしっかりこなして、成果を出しているという自覚があれば、理不尽な物言いを黙って見過ごすことはないはず。いつ、誰に、どんなことを言われても、しっかり言いかえせるだけの実績と成果を残す、というのは新人の時から意識しておくべきです。
働いてみるとわかりますが、組織の「同調圧力」は思いのほか強いもの。「最初の3年は丁稚奉公に来たつもりで、どんなことがあっても我慢してやり通そう」などと考えていると、いつの間にか「会社に利用される働き方」=「社畜の働き方」しかできなくなってしまう可能性があります。
本書には、自分が主体的に「会社を利用する働き方」のポイントがまとめられていますので、早いうちに読んでおくときっと役立つはずです。
(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。