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大型マンション購入は危険!下請けのマージン重なり法外な値段、欠陥工事が常態化

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「Thinkstock」より
 新築分譲マンション業界首位の三井不動産レジデンシャルが販売した神奈川・横浜の「パークシティLaLa横浜」(705戸 完成時期:2007年12月)のウエストコースト(西棟)が、基礎工事の施工不良のため傾いたことに端を発する騒動が、ますます拡大を見せている。

 今回の騒動で明らかになったのは、マンション業界の不透明さだろう。

 パークシティLaLa横浜を例にとれば、三井不動産、明豊エンタープライズの2社が売り主になるJV(ジョイントベンチャー=共同企業体)システムで、さらにゼネコンが多層構造をとっている。

 ゼネコンの多層構造とは元請け、一次下請け、二次下請け、三次下請け……と構成されるもので、今回の場合、建築主は三井住友建設でその一次下請けには日立ハイテクノロジーズが入っている。今回、杭打ち作業で問題になっている旭化成建材は三次下請けで、実際に杭打ちを担当した業者は四次下請けになる。

 こうした構造は、本来はリスクを分散するために生み出されたのだが、裏を返せば管理がずさんになり、責任を押し付け合う結果になりやすいのだ。

 一級建築士の碓井民朗氏は、「往々にしてJVシステムは問題を抱えやすい」と語る。

「JVは、大型物件で総戸数300戸以上のマンションを販売する際に多くみられます。大型物件はリスクが大きいので、事業者を複数集めて『赤信号、みんなで渡れば怖くない』といった発想でリスク分散をしているのです。そして数社の事業主の出資比率によってヒエラルキー(段階的組織構造)が決定し、通常は出資比率が多い会社が強い発言権を持っています。私は過去に事業主がJVであるマンションの設計・監理を十数件経験しましたが、JV物件は“いまいち”な結果に陥りやすいのです。なぜなら、JV物件の企画・基本設計会議や実施設計会議では、設計内容の件は二の次になり、ほとんどが工事費縮小の提案合戦をし、合議制によりJV全社のコンセンサスを得るので、良い計画を立てて実現するということがなかなかできません。

 今回、JVの一員である明豊エンタープライズが記者会見場にも出ず、陳謝しないのは不思議です。また、一次下請けである日立ハイテクノロジーズが工事全般の監理を行ったのですから、同社も記者会見場に出席して経緯を説明するべきだったと思います」(碓井氏)