12月9日、タニタヘルスリンクの公式ツイッターが、栄養士の見解として『「生クリームは食べるプラスチックだから。害しかないから」という過激派もいます』とツイートしたことが、大騒動になった。
この発言はインターネット上で拡散し、「ニセ科学だ」「いや、その通り」などと賛否両論を呼んだ。結局、タニタヘルスリンクは該当ツイートを削除し、10日に「管理栄養士さんが指導相手の状況に合わせて時に優しく、時に厳しく指導してくれるという事をお伝えしたかったのですが、私が勘違いして理解した情報を弊社の管理栄養士さんが言ったかのようにツイートし、混乱させてしまった事深くお詫びいたします」と謝罪している。
その後、同アカウントでは発言を控えており、その真意をめぐって臆測が飛び交っている。「食べるプラスチック」という表現から、アメリカで「プラスチックオイル」とも呼ばれる「トランス脂肪酸」を連想する人も多いようだ。
フードプロデューサーで一般社団法人日本オーガニックレストラン協会代表理事の南清貴氏は、以下のように語る。
「ツイッターは文字数が限られているため、真意が伝わらないこともよくあります。全文を書いてから、超過した分の文字数を削っていく場合、重要な単語まで削除してしまうこともあるでしょう。
今回の場合、おそらくですが、以下のようなことを伝えたかったのではないでしょうか。
『ケーキなどに使われているホイップクリームの原材料は
(1)乳製品である生クリーム
(2)植物性のクリームもどき
(3)(1)と(2)を合わせたもの(コンパウンドという)
の3種類がありますが、(2)と(3)にはトランス脂肪酸という物質が含まれており、このトランス脂肪酸はアメリカでは『プラスチック食品』と呼ばれているもので、食べるといろいろな害があるので、食べないほうがいいですよ。一般的に売られているケーキ類に使われているホイップクリームの原材料は(2)と(3)が多いので注意してください』
言葉をはしょりすぎではないかと思う半面、この発言に対して異常ともいえる反応をするほうもするほうだと思ってしまいます。批判している側は、タニタヘルスリンクがツイートを削除したことで溜飲を下げているのかもしれませんが、それでトランス脂肪酸自体が安全だということの証左になるわけではありません」
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さらに南氏は、「何を信じるかは、個人的な問題であることが前提ですが」とした上で、以下のように語る。