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ニトリ、あの有名社長と実母に内紛勃発で泥沼裁判…一族保有株は3千億円

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ニトリ本店(「Wikipedia」より/禁樹なずな)

 家具大手のニトリホールディングス(HD)は、創業以来社長を務める似鳥昭雄氏が2月21日付で代表権のある会長に就き、後任社長に現副社長の白井俊之氏が昇格する人事を発表した。似鳥氏のワンマン体制からツートップに移行する。

「来年は消費増税があり大変厳しい。改革のスピードを上げなければならず、分担しなければ乗り越えられない」

 トップ交代の記者会見で似鳥氏は事業運営の中核会社ニトリの社長を務める白井氏を、持ち株会社ニトリHD社長に引き上げる狙いをこう語った。

 新体制では似鳥氏が最高経営責任者(CEO)を務め、「大所高所からビジョンを示し、戦略を練る」。白井氏は最高執行責任者(COO)として国内外の事業を統括する。

「満を持してのエース登板」。似鳥氏は白井氏をこう紹介した。

 白井氏は北海道出身で、1979年宇都宮大学工学部卒。大学では化学を専攻していたが、ニトリが就職誌に載せていた「完成されたものほど、つまらないものはない」という言葉に共感し、畑違いの家具販売会社に入社した。ニトリが、まだ北海道の家具専門店だった頃のことだ。倉庫係からスタートし、20代半ばで店長を任された。当時としては異例だった店舗独自の仕入れを行うなど、アイデアマンとして頭角を現した。

 2014年に事業会社ニトリの社長を任され、中国進出が始まった。店舗の確保、現地社員の雇用や教育、運営指導などの実務全般を仕切り、中国進出を迅速にやり遂げた。似鳥氏は「自分はかなわないと思った」と述懐する。これが社長の椅子を託した理由だという。

SPAモデルで29期連続の増収増益

 ニトリHDの社長交代はサプライズだった。17年の創業50周年まで、似鳥氏が社長を続けると誰もが思っていたからだ。

 16年2月期の売上高は前期比6.6%増の4450億円、営業利益は7.1%増の710億円、純利益は5.2%増の436億円の見込み。29期連続の増収増益を達成する見通しだ。圧倒的な価格競争力がこれを可能にした。商品は東南アジアの自社工場で企画・製造する。家具のSPA(製造小売り)といわれるゆえんだ。中間の物流コストを極限まで圧縮して安さを実現した。

 似鳥氏は社長交代会見で、創業50周年と30期連続の増収・増益を「節目と考えていた」ことを認めたが、「変化の速い時代。節目にこだわることなく、グローバル化に取り組む」と語った。

 国内での多店舗展開が似鳥氏のビジネスの生命線だった。しかし、今は早急に海外での展開を加速しなければならないという思いに駆り立てられている。