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巨額買収失敗でも「懲りない」損保ジャパン、今度は6千億で「売れ残り企業」を買収で「いいカモ」か

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損保ジャパン日本興亜本社ビル(「Wikipedia」より/Rs1421)

 SOMPOホールディングス傘下の損害保険ジャパン日本興亜は10月5日、米国で再保険事業を展開するエンデュランス・スペシャルティ・ホールディングスを買収すると発表した。

 エンデュランス株を1株93ドル(約1万円)で全株取得する。買収する価格は3カ月の平均株価に40.3%のプレミアムを上乗せした。買収総額は63億ドル(約6394億円)。

 エンデュランスは米ニューヨーク証券取引所に上場しているが、登記上の本社は英領バミューダにある。バミューダの会社法ではTOB(株式公開買い付け)にかけずに全株を買収できる。

 買収額は東京海上ホールディングスによる米HCCインシュアランス・ホールディングスの買収(当時の為替相場で9400億円)に次ぎ過去2番目。MS&ADインシュアランスグループホールディングスによる英ロイズ損保2位のアムリン(同6347億円)を上回る。

 買収は手元資金で賄う。8月に損保ジャパンが総額2000億円発行したハイブリッド債による調達分も一部充当する。2017年3月末までに買収手続きを終え、完全子会社とする予定だ。

米同時多発テロを機に誕生した再保険会社

 2001年9月11日、米国で同時多発テロが発生した。航空機などあらゆる分野でテロという未知のリスクが強く認識された。英領バミューダでは、投資ファンドから1兆円を超える資本が注ぎ込まれ、保険会社から保険契約のリスクを引き受ける再保険を主な業務とする会社が相次いで設立された。

 エンデュランスは、米同時多発テロ直後の01年12月に設立された会社だ。アライド・ワールドやアクシス・キャピタルなど、同じ年に設立された再保険会社をまとめて、「2001年組」と呼ばれている。

 エンデュランスはサイバー攻撃や損害賠償請求に備える保険などに強みがある。農作物の価格下落や収穫量の減少に備える農家向けの所得補償保険など農業保険分野では全米5位。昨年は同じバミューダ籍の再保険会社モンペリエ・リ・ホールディングスを買収するなどM&A(買収・合併)で事業を拡大してきた。

 エンデュランスの売上高は年平均7%成長し、15年12月期の当期純利益は日本円換算で355億円。買収後、SOMPOグループ全体に占める海外利益の割合は、16年3月期の12%から27%となり、目標の25%を超えるとされている。

 買収で生じる「のれん代」は、最大で2230億円程度を見込んでいる。のれん代の償却が来期の利益を押し下げる要因となる。