「いくつもミリオンセラーを出していたトップアーティストは、やっぱりすごい」
「あれだけ活躍していたのに、それだけ? 数億円はあると思っていた」
世間から両極端の声が上がっているのは、1月4日に公表された参議院議員の「資産等報告書」で明らかになった、元SPEEDの今井絵理子氏(自民比例)の資産内容だ。
預金額だけに限れば、約6800万円でトップ。その他、東京都国分寺に土地と家、沖縄の2カ所の基地用地に土地を持ち、外国債券も持っている。それらを含めた合計額は、約9899万円。公開された121人の資産の平均額は2990万円で、資産ゼロの議員も15人いた。
株などの所有を含めてトップだったのは、弁護士ドットコム社長の元栄太一郎氏(自民)で、14億3594万円に上る。今井氏は総合で3位、女性では1位だ。
ちなみに今井氏が沖縄に所有する土地は自衛隊の那覇基地と米軍の嘉手納基地の土地、つまり軍用基地であり、沖縄出身の国会議員としては、軍用地を所有して収入を得ていることを地元の有権者に知られるのはデメリットな側面が強い。そのため、庶民派のイメージをアピールするためにさまざまな方法を使って資産保有額を少なく見せようとする議員が多いなか、今井氏がそうした工作を行わず「正直に」公表したことが、ニュースにもなっている。
そして、この資産額が多いのか少ないのかを考える上で参考になるのは、今井氏がSPEED時代にどれだけ稼いでいたのかという点だが、あくまでも大まかなイメージをつかむための参考値として、CD売上からざっと探ってみることにしよう。
「『BODY&SOUL』(1996年)から『リトルダンサー』(2011年)まで、SPEEDのシングルCDの売上枚数について過去に公表されたデータなどを合算すると、総計で1100万枚ほどになります。売上に対する歌唱印税は1~3%というところで、10代でゼロからのデビューということを考慮して、仮に1%としましょう。シングルCDが1枚1000円として1%をメンバー4人で分けるとすると、今井氏の取り分は2750万円となります。また、アルバムCDの売上は総計で840万枚ほど。アルバムは1枚3000円として同様に計算すると、今井氏の取り分は6300万円。シングルとの合計は、9050万円となります」(音楽業界に詳しい記者)