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JR北海道、経営危機でJR東日本と合併論浮上…資金枯渇直前で路線維持困難に

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JR北海道キハ281系気動車(「Wikipedia」より/Rsa)

 2月28日の参院予算委員会。麻生太郎財務相はJR北海道の経営改善に向けて、JR東日本との合併も「ひとつのアイデアだ」と述べ、抜本的な方策が必要だとの持論を展開した。

「今のところ、2016年度のJR北海道の安全体制について、いろいろ弥縫(びほう)策はしていますよ。しかし、これで完全に黒字になるかといえば、なかなかそうならんと思います。(略)もともと一緒だったんだから、黒字のJR東日本と北海道と合併するとか、JR四国と西日本とを合併させるとか、双方で赤字の分を消して黒字で補うとか、いろんなアイデアは出るんだと思います」(2月28日付「朝日新聞デジタル」より)

 1987年の国鉄改革で大幅な赤字が見込まれたJR北海道には、穴埋めのための経営安定基金(6822億円)が設けられたが、その後の金利低下で運用益が減少した。政府の当初想定に比べて、過去30年間で総額4300億円が不足し、JR北海道の経営悪化の最大の要因となっている。

 麻生財務相は、こうした状況を踏まえ、安全投資などを名目とする1200億円の無利子融資など国の資金支援についても、弥縫策では「黒字にならない」と述べ、国の積極的な支援の必要性を強調。その上で、JR東日本との合併も「ひとつのアイデアだ」とぶち上げたのだ。

 JR東日本の冨田哲郎社長は3月7日の記者会見で、麻生財務相の発言に対し「(JR北海道との合併は)現実的でない」と否定的な考えを示した。

 冨田社長は「30年前の分割民営化で別法人として各社スタートした。相互の依存を断ち切って、そのなかで自主独立経営を行っていくのが原点だ」と強調。株式を一部保有するなど資本提携の可能性についても「資金面での経営支援はかなり厳しい」と述べた。

 赤字の塊のようなJR北海道の支援は「会社に損害を与える」として、株主代表訴訟を起こされるのは目に見えている。JR東日本の経営陣が、麻生財務相の合併のアイデアを受け入れる素地はない。

JR北海道の支援金をめぐって国と北海道が対立


 1987年4月1日、日本国有鉄道(国鉄)は、JRとして6つの地域別の旅客鉄道会社と1つの貨物鉄道会社に分割された。

 あれから30年。JR6社は明暗を分けた。首都圏の通勤路線や東海道新幹線、北陸新幹線、山陽新幹線といったドル箱路線を持つ本州3社(東日本、東海、西日本)はすでに上場。赤字路線を抱える3島会社(北海道、四国、九州)のうちJR九州は、昨年10月上場を果たした。

 昨年3月26日、北海道新幹線(新青森駅-新函館北斗駅)が開通し、JR北海道はやっと“新幹線組”に仲間入りした。しかし、経営は火の車だ。

 JR北海道は昨年11月18日、利用者の減少などで単独では維持が困難な10路線13線区を発表した。それは合計1237.2キロメートルと、現在の営業路線のおよそ半分。すべて廃止になれば、1987年の民営化以降で最大のリストラとなる。

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