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『コード・ブルー』、もはやファンの怒りも落胆も通り越し…ただの「医師残酷物語」化

文=西聡美/ライター
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1708_code07_550.jpg「Thinkstock」より

 山下智久新垣結衣が主演を務める連続テレビドラマ『コード・ブルー』(フジテレビ系)の第7話が8月28日に放送され、平均視聴率は13.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。先週から0.3ポイントダウンで、相変わらず最低視聴率を更新し続けているが、きっとこの数字はフジにとっては評価すべき数字なのだろう。しばらく視聴率1ケタ台が続いていた月9が13%台をキープしていることに満足しているのだと思う。フジの目的が「月9の視聴率を2ケタに戻す」であったのなら、しっかり目標達成である。もうそれだけでいいのかもしれない……。

 フェローたちがそれぞれ医者を目指した理由を披露しながら談笑し合い、緋山美帆子(戸田恵梨香)が緒方博嗣(丸山智己)の身体能力検査をしながらじゃれ合う傍らで、その2人の空気に嫉妬する名取颯馬(有岡大貴)。穏やかな時間が流れる翔陽大学付属北部病院・救命救急センターにドクターヘリの出動要請が入る。踏切で立ち往生した高齢女性を助けようと線路内に立ち入ったカップルが事故に巻き込まれていた。

 白石恵(新垣)、灰谷俊平(成田凌)とフライトナースの雪村双葉(馬場ふみか)が現場に向かうが、怪我人の危機的状況を知った灰谷がヘリの機長である早川正豊(伊藤祐輝)に着陸を急かした結果、ヘリは着陸に失敗してしまう。幸い、搭乗者に大きな怪我はなかったが、ヘリは故障して飛行不能になった。それでも懸命に患者対応する3人だったが、カップルの男性は大動脈損傷で絶望的な状況だった。「男性を諦めて他の2人を救う」と白石が指示を出すが、カップルの女性に「今日は結婚式だ。彼を救って」と懇願された灰谷は男性の対応に執着する。白石の指示も、無線からの藍沢耕作(山下)の説得も無視して心臓マッサージを続ける灰谷だったが、婚約者の目の前で男性は命を落とす。

 ドクターヘリの着陸ミスは大きな問題となっていた。機長の早川と白石がそれぞれに自分の責任だと説明する状況に耐えられなくなる灰谷。結局、調査委員会で2週間のドクターヘリの飛行禁止が決まり、ますます自分を責める。婚約者を失い憔悴した女性の姿も灰谷にダメージを与えていた。周囲は灰谷の気持ちを察して励ますも、灰谷は自分の殻にこもっていく。

 藍沢も天野奏(田鍋梨々花)のことで心の負担となっていた。奏の緊急手術の際、救命の患者が急変を起こし一時手術を抜けていたのだ。その間、実際に奏の脳腫瘍を切除したのは新海広紀(安藤政信)で、そのことを奏にどう伝えるべきかで悩み、トロント大学への留学も辞退していた。自分の口から奏に伝える決意をするも、奏は「約束を破った」と涙を流す。この状況を知った白石は、「奏一人のことで、今まで救った多くの命のことをなかったことにしないでほしい」と話す。

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