芳根京子が主演を務める『海月姫』(フジテレビ系)の第2話が1月22日に放送され、平均視聴率が6.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だったことがわかった。“月9”ワースト2となってしまった前クールの『民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?~』でさえも、視聴率が6%台に落ち込んだのは第5話になってから。このまま5%台、4%台と下降していくことだけはなんとか避けたいところだろう。
とはいえ、意外にも視聴者からは「今回も楽しかった!」「『のだめカンタービレ』っぽくて面白い!」と、高評価の声も多い。第2話では、倉下月海(芳根京子)たちオタク女子・通称「尼~ず」が暮らす天水館がある地域の再開発計画が進められており、取り壊しの危機に。そこで、女装が趣味で最近は毎日のように天水館に遊びにくる鯉淵蔵之介(瀬戸康史)に、再開発の住民説明会でしっかりと反対してくるように言われた月海たち。しかし、デベロッパーの稲荷翔子(泉里香)の気迫に負け、何もできずに家に戻ってきたのだった。
そんな月海たちをみて、蔵之介は“おしゃれ”という名の武器を与えるために月海たちをドレスアップすることに。蔵之介にメイクアップしてもらった月海をはじめ、まやや(内田理央)やジジ様(木南晴夏)は、見違えるように美しくなり月海もちょっぴり自信を取り戻すという内容だった。
尼~ずは、第1話の放送でビジュアルが公開されると、ばんばさん演じる松井玲奈や内田理央など、普段とはまったく違う雰囲気に驚いた人もかなりいた様子。ドラマ内では、常に顔が隠れているので、この2人が演じているといまだに気が付いていない人も多くいそうだ。そんななかで今回の尼~ずの“ビフォーアフター”は、「オタク女子がみんなきれいになっててびっくり!」と驚く人が続出した。
だが、やはり目をひくのは蔵之介を演じている瀬戸康史の美貌だろう。どれだけ尼~ずのメンバーが着飾っても瀬戸に勝るものはなし。いや、むしろ普通の姿の芳根や内田、松井たちよりも綺麗なのだ。さらに、スタイル抜群でポニーテール姿ではより一層小顔が際立ち、もはや女性よりも女性らしい。さらに、毎回違ったおしゃれな洋服を身にまとい、ウィッグもさまざまなバリエーションを使い分けてくるため、女装にウンザリするどころかファッションショー並みに見ている人を楽しませてくれる。
つまり、『海月姫』は瀬戸の独壇場といっても過言ではない。暗いオタク女子である月海が綺麗に着飾ったところで、特別美人になるわけでもなく影が薄いまま。芳根自体は、可愛らしい女優だが“変身する”という意味では驚きが少なく、圧倒的な瀬戸を前にして芳根の存在自体が非常に薄くなっているといったところだろう。SNS上での話題も、瀬戸の女装やドラマ内の蔵之介のファッションに関するものがほとんどだ。これでは、一体誰が主役なのかわからない。
そういえば、デベロッパーを演じている泉里香はドスのきいたあざとい役どころが、意外にもハマっていると高評価のよう。ただ、私的には白く浮き上がっている“歯”にばかり目がいってしまい、こちらも瀬戸の圧勝といったところだろう。
次回はクラゲのドレスをつくったり、月海と修がデートに行ったりすることになるのだが、取り壊しの危機にある天水館は一体どうなってしまうのか? このまま視聴率が下がり続けてしまうと、月9廃止の可能性が高まる予感も。ドラマと同様に、視聴率的にも逆転劇がみられるかどうか、今後の展開に注目していきたいところだ。
(文=絢友ヨシカ/ライター)