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どうした吉岡里帆?『きみが心に棲みついた』わざとらしい演技で、脇役に食われる

文=吉川織部/ドラマウォッチャー

 吉岡里帆が初の主演を務める連続テレビドラマ『きみが心に棲みついた』(TBS系)の第8話が6日に放送され、平均視聴率は前回より1.4ポイントアップの7.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だったことがわかった。

 新ブランドのチームからタレントとのコラボ企画に異動させられそうになった小川今日子(吉岡)は、裏で星名漣(向井理)が糸を引いたに違いないと考え、「今後一切かかわらないでほしい」と詰め寄った。すると星名は、「明日1日付き合ってくれたら終わりにする」と約束。今日子も「それで終わるなら」とデートに応じた。

 この行動が後に波紋を引き起こすわけだが、なかでも今回視聴者の関心を集めたのは、星名に捨てられたことを受け入れられず、「星名には自分しかいない」と思い込んで暴走を始めた飯田彩香(石橋杏奈)だ。酒に酔った星名が今日子の手を引いて自分のマンションに入っていくところを目撃してしまい、しばらくしてマンションから出てきた今日子を、「あんたって最低な女」とののしりながらバッグを振り回して殴りつける。

 今日子の弁解に耳を傾けず、何かに取りつかれたかのように殴り続ける様は、いかにも壊れた人のようですごみがある。今まではどうにもパッとしない役柄だったが、ここにきて覚醒した感じだ。今作ではヒロインとなっている吉岡が、かつて『カルテット』(同)で見せたエキセントリックな役柄をほうふつとさせる。

 一方、残念ながら今作での吉岡の演技は、あまり評判が良くない。心情が理解しにくい役柄であることも大いに関係していると思うが、心理描写の一貫性のなさや、オドオドキャラのわざとらしさなどが目に付く。

 特にひどいと思うのは、「わっ、わたしは……」という台詞の言い方。「わっ」の部分をあまりにもはっきりと発音しすぎていて、かなりわざとらしい。今回は「わざとらしくオドオドして、あなたってホントに気持ち悪い人ね」と飯田が今日子を攻撃するシーンもあったが、「まったくその通り」と思った視聴者も少なくないのではないか。吉岡の演技が期待外れだっただけに、石橋の役柄がもう少し前からこの壊れキャラになっていれば、ドラマもう少し盛り上がっていたはずと悔やまれる。

 今回はこのほか、今日子を苦しめ続けただけでなく周囲の人々を次々に不幸にしていく星名の背景が明かされたことでも耳目を集めた。星名の母はかつて不倫をしており、星名は母と浮気相手との間にできた子だった。実の父親に虐待されていたのはそのせいらしい。そして、理由はわからないが母はその不倫相手を殺し、つい最近まで服役していたようだ。星名は出所した母に姉を通じてお金を送るが、母から届いた手紙には「今後一切私にはかかわらないでほしいのです。さようなら」と書かれていた。

 さらに、偶然街で会った姉には「このクズ」とののしられる。とどめを刺すかのように、絶対に自分から離れられないと思っていた今日子にまで「この先ずっとわかり合える日は来ないと思います」と絶縁を宣言されてしまう。部屋に取り残された星名は卑屈な笑みを浮かべながら「死にてえ……」とつぶやいた。

 これまでも星名の生い立ちについては断片的に描かれていたが、星名にとって今日子だけが自分を受け入れてくれる存在であったらしい。だからこそ、離れていかないように精神的に支配しようとしたのだろうか。

 向井は、職場での自信たっぷりな姿、今日子をいたぶる時のSっ気満載の表情、時折見せる無邪気な笑顔など、いくつもの顔を持つ星名をうまく演じ分けており、「悪い人だけど魅力がある」と視聴者の人気を集めつつあるようだ。

 そんな星名は果たして立ち直れるのか、今日子が星名に手を差し伸べるような展開はあるのか。終盤の展開に期待が高まる。
(文=吉川織部/ドラマウォッチャー)

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